あなたと原爆~オーウェル評論集~ (光文社古典新訳文庫)

あなたと原爆~オーウェル評論集~ (光文社古典新訳文庫)
あなたと原爆~オーウェル評論集~ (光文社古典新訳文庫)
ジョージ・オーウェル
光文社
2019年8月20日
10件の記録
  • 麦茶
    麦茶
    @mugicha
    2025年8月5日
    「そして自分の政治的姿勢について意識するようになればなるほど、美的、知的な完全性を犠牲にすることなく政治的に行動できるようになる。」 (『ナショナリズム覚え書き』より) 「誰でも政治――広い意味での政治――に関わらねばならないし、好みを持つべきだ。つまりは、客観的に見てある種の信条は他のものより良いと認める必要がある。」 (『なぜ書くか?』より) 政治的なことについて考え続けるのは体力も気力もいるし、オーウェルの時代なら尚更苦しみを伴う行為だっただろうと思う。 考えうる限り最悪と言えそうな世界情勢の中で、社会に、戦争に、差別に、真正面から向き合った彼をただただ尊敬する。 『イギリスにおける反ユダヤ主義』は、読者それぞれが自分の属する社会のことを想起するはず。 選挙権を持ったばかりの10代の頃に読みたかったし、この先もずっと読み継がれていってほしい。
  • 麦茶
    麦茶
    @mugicha
    2025年7月9日
  • 匙
    @sajisann
    2025年4月6日
  • CandidE
    CandidE
    @araxia
    2025年4月5日
    超おすすめ、読みやすい! オールタイムベスト!! 訳者あとがきにもある通り、本書は「オーウェルの評論のエッセンスを集めたコンパクトで気軽に手に取れる一冊」であり、「オーウェルが書き残した多くの評論から、とくに現代の読者に読んでもらいたいと思うものをピックアップし」たものである。読むべし。 収録された作品はどれも出色の出来で、切れ味がシャープ。個人的にはビルマでの体験に基づいた『絞首刑』や『象を撃つ』が特に心に残った。 「よい散文とは窓ガラスに似ている」というオーウェル自身の信条通り、本書は透徹で力強く、彼の思想の本質を凝縮した貴重な記録となっている。『1984年』や『動物農場』といった小説作品と同等、あるいはそれ以上に、彼の鋭敏な洞察、知的な誠実さ、そして、その苦心が味わい深い。
  • Blue moon
    Blue moon
    @mimosamimi
    2025年4月5日
  • Takeuchi
    @TakeuchiKazuto
    2025年3月29日
  • オーウェルはナショナリズムを母国愛(patriotism)と区別し、ある特定の場所や生活様式への愛着ではあるが、その愛着を人に押し付けようとはしない態度である母国愛に対して、ナショナリズムは攻撃的で排他的な「自己欺瞞によって強化された権力への欲望」であると主張する。 どんな犯罪行為でも、絶対に、「我々の」側が犯した場合に見逃されえないものなどない。たとえその犯罪行為が起こったことを否定はせずとも、たとえその犯罪行為が他の場合には自分が非難したことのある行為とまったく同じ犯罪であったとしても、たとえ知的なレベルにおいてはそれが正当化しえないと認めていても、それでも人はそれが間違っていると感じることができない。忠誠心が関わったとたん、憐れみの心ははたらきを止める。(⋯)あるいはまたこういう議論さえ可能だろう。偏りのない見解なんてものは絶対に不可能だし、すべての主義や信条には同じ嘘や、愚かさ、野蛮さが含まれている、と。そしてこれはしばしば政治から完全に距離を置いて関わらないことの理由として提示される。しかし私はこの考えを受け入れない。現代の世界ではインテリと呼ばれるような人間は誰であろうが、政治を気にかけないという意味で、政治から距離を置いて関わらないことは許されない。(「ナショナリズム覚え書き」, pp.191-193)
  • 7th-nights
    @joyful-blue
    2025年3月10日
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