わたしが斎藤真理子さんをはっきり意識したのはこの「短文」集からでした。「編んでる線」。気に入った文をスマホのメモに写していたらほぼ全文になったほどです。 どこかひたりとしたSFっぽい作品や、ひりひりとしたグロテスクさを含んだ表現の作品が多かった印象。 装丁も大変美しいです。

どの短文もたいへんたのしめて、とても上質な時間を過ごせる一冊！ 本棚にあるだけでとくべつに感じるこの装丁もいやはや……見惚れる。ずっとさわっていられるし眺めていられる。とくに「ペリカン」（蜂本みさ）が好きです。