江戸時代まで遡ってルーツを探るパートはまさにファミリーヒストリーのよう。それが直木賞作家自身の先祖をその文章力で持って書くんだから面白くないわけがない。 お父様の辿った軌跡の部分はかなりグッとくるものがあった。 酪農家の日常も面白おかしく書いていて、「ともぐい」で抱いていた河﨑さんの印象が良い意味でひっくり返った。

実家が酪農家で、自身も羊飼い業を行っていた河﨑秋子の家族史エッセイ。書き残しておく優しさを感じる。

こちらは川﨑秋子さんのお父さまから辿るファミリーヒストリー。川﨑さんが作家となるまでを書いた「私の最後の羊が死んだ」の前日譚として、とっても興味深く読んだ。 表紙の、阿部海太さんの仔牛の絵が可愛くてすごく好き。