円卓
21件の記録
pamo@pamo2026年1月20日読み終わった感想小学3年生「こっこ」が見る、難しく醜く、美しい世界。 小学生の日常は自宅と学校の往復だけ。でも、そこにいる人たちはだれもが個性に富み、日々の生活はこっこの屈折した性格のおかげでツッコミどころだらけ。 ・ 登場人物が多いのでふとすると話に置いていかれてしまうのだけど、その全員が「この物語に登場する意味がある」人物で、そのことがそのまま「こっこに関わるすべての人がこっこの人生を形作っている」こと、「すべての人に唯一無二の個性があり、生きる意味があること」を表している。 小学生なりに、人生の上手くいかなさ、世の中の理不尽さにどう折り合いをつけて生きていくかを模索する姿に胸がギュッとなる。特に親友「ぽっさん」とこっことの、「こっこが格好良いと思っていても、真似してはいけないことがある」という議論は『カラマーゾフの兄弟』の大審問に匹敵する名シーン…はさすがに言い過ぎかもしれないが、でも「小学生が経験する、最初の<大審問>」を描いていると思う。「たとえ善の心であっても、自分の思いのままではいけない」「自分の思いのままを行動に表すならば、その責任は自分に返ってくる」子どもには難しいことを、こっこは親友たちと学んでいく。そして、「他者からの<思いのまま>を差し向けられる」という体験を通して、こっこは傷つき、大人になる。 ・ これからも長い人生が待っている「こっこ」の物語をどんなふうに閉じるのか…そのエンディングのカタルシスにもやられる。 この先もこっこには大変な人生が待っていることを、大人である私たちは知っている。 でも、この本を閉じるとき、こっこの生活を彩るさまざまな希望に、私の心まで救われる。


Kaori@sunflower2025年8月30日読み終わった図書館本@ 自宅こっこがほんとに変わった子で、そういう考え方になるのかと面白い。 大人になると大した事ではない事が確かに子供の頃は重大な事だったりしたよなと懐かしく思える。 こっこにはよき理解者の石太とぽっさんがいて本当に良かった。






チャプ太郎@chapterofbooks2025年8月2日読み終わった久々の西加奈子。いつぶりだろうと思ったら、3年前に『さくら』を読んで以来らしい。2017年に読んだ『サラバ!』が傑作すぎて、その感動を超えられないが故に敬遠しているきらいがある。時間軸で見ると、往来堂書店の髙橋くんに出会ってから読んでいない偶然に気づき、確かにあんまり読んでなさそうかも、名前聞かないかも、と思う。 『円卓』の主人公は小学3年生の女の子。4人姉妹の末っ子。こっこ。孤独に憧れている。 子どもが主人公の物語は難しい、と、伊坂幸太郎『逆ソクラテス』のあとがきで読んだが、いやはやたしかに。大人がよくやる心の持ちようが変わりました、この世界は実は明るい!みたいなくだりが笑えてしまうほどに成長する。それはもう別人のように。 こっこが吃音の親友ぽっさんに、なぜ眼帯をしている友だちをかっこいいと思ってはいけないのか、なぜ不整脈で倒れた友だちに憧れてはいけないのか悩み、相談する様を石太じいちゃんが見守るシーンは最近読んだ小説の中でも屈指の名シーンだった。 別に何も起こらないし、劇的なことは何もないけど、夏休みだし小学生に戻ってみるのはいかが?



















