ざんどぅまの影【電子特典「手書きメッセージ」付き】 (角川書店単行本)

10件の記録
Jay a.k.a. 金光ナナ@GALLI_EN_GREY2026年6月25日読み終わった比嘉姉妹シリーズの新作長編!!! ホラー感ももちろん満載なのだけど 今回はテーマが重い…… 後半のとある出来事の描写と、それに向けてあの手この手で話を組み上げていくところはさすがの手腕だったし、 今作のテーマとも密接に絡んでくる終盤での語り手のセリフが胸に刺さったね 自分自身もたいてい余所者のくせして他人のことはついつい先入観をもって眼差してしまうのだなあ
ねこすき@nekokawaisugi_2222026年6月19日読み終わった今作も怪異そのものの得体の知れない怖さと人間の嫌なところ、両方詰まっていた。どちらかというと人の怖さの方が強かったかな。 理解のできない怪異を解釈する時に、まちがった解釈の仕方をしてしまった結果の悲劇。最後に分かった怪異の正体、目的のようなものが意外にシンプルなもので、そんな単純なことで……とそれはそれで怖いのだが、はじめから怪異そのものを歪めずに捉えられていれば、対処法もあったのかもしれないと思うと悲しい。 読み返してみると、かなり最初の方でガラクタ市の話をしていた。それでこんなことになるなんて思わないよね。 仲間外れ、いじめ、よく知らないが故の勝手な想像とレッテル貼り、見下したり畏怖したり。日本に限らず、人間社会ではどこでもいつでも起こり得ることだから、怖い。 電子限定のメッセージ読んで、澤村さんは確か「予言の島」でも、因習村とかも勝手なイメージで作られてエンタメ化されてるみたいな(うろ覚え)そんなことを言っていたような気がするし、常にそういった自己批評的視点を持っているんだなとおもった。 それでいて、毎度スラスラ読ませる文章と面白さなので信頼して読める。
いちのべ@ichinobe32026年5月19日読み終わった「比嘉姉妹」のルーツを知る物語。 怪異により命を落とす人々の様子や、怪異そのものより、疑心暗鬼になり、デマを信じ、暴走する人間たちのほうが、より悍ましく、恐ろしく感じられた。 物語は1980年代の話だが、追い詰められた・抑圧されたマジョリティが、マイノリティをスケープゴートにする。その心理は、2026年の今も怪異よりずっと身近で、恐ろしい。自分がそれに加担する可能性もあるから。 叙述トリックめいて明かされる部分は、自分自身が手がかりを読み落としていたので図星をつかれたし、手書きメッセージを読んで意図に納得もした。 比嘉姉妹の祖母・勝子のキャラクターも魅力的で、このルーツを踏まえて過去作を読み返したくもなった。



