谷から来た女

谷から来た女
谷から来た女
桜木紫乃
文藝春秋
2024年6月10日
2件の記録
  • 梨原
    梨原
    @onashi30
    2025年8月5日
    アイヌの女の話。小さな物語の連なりだが、時系列がバラバラなので思わぬ繋がりにハッとする面白さがある。
  • 82年生まれと、おそらく奇しくも同級生であった主人公・赤城ミワ。 なんとも不思議な読後感で、頭の中がふわふわとしている。これは主人公の魅力にあたっているのか、著者の問いかけに悩まされているのか。どちらか一方だけでもふわふわしてそう。 そんなことは表立って書かれていないのでただ小説として面白い作品だけれど、アイヌと日本人、という根深い民族問題が背景にある。琉球の話を最近よく読むので、余計に気になっている。 今の、民族問題に端を発した戦争の続く世界情勢のなかで、自分たちも当事者だよね、と言われている気がする。他人事だと思ってないよね、というような。 ただ面白い、だけに留まらない、考えさせられる作品。ちょっと考えて、トイレでも行って戻ったら忘れてる、とかじゃないよね、と言われているような。
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