ルーティーンズ

6件の記録
- うみこ@umico52025年4月9日読み終わった定期的に摂取すると身体と心が整う長嶋有さん。「満ちた」という気持ち。「私はかつて願いに乗っていて、またこうして願いに乗る。」描かれるのはコロナ下ではあまりにもありふれた日常だけど言葉選びが独特でその選び方が気持ち良い。愛おしいポイントが押さえられていてユーモアがある。私の日常(ルーティーンたち)も細分化して言葉にしたくなる。きっと本を閉じれば忘れてしまうような些細な夫婦のやりとり。その裏でほんとなら知ることもない色々をみんな考えたり思い出したりしてる。知らないうちにシンクロしてたりしてなかったりして。夫の仕事は作家で「ナガシマさん」と呼ばれているしあまりにも暮らしがリアルでエッセイのようだけど、視点は夫からと妻からとの章があるのでエッセイではない。コロナ下の育児と家事、日々成長していく2歳の娘、行動の制限と思考の停止、物事の静止。私もコロナ下での出産育児×3だったので、なんかもう色々ぶわーっと思い出されてたまらん!となってしまう。『愛の不時着』も見たなぁ。2人目の育休中に実家で。ディストピア、の中の小さな希望の芽のようなもの、が長嶋さんの物語にはある。もしかして、私の日常も捨てたもんじゃないのかもしれない、と思わせてくれるような。