人種主義の歴史 (岩波新書)

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積読本を減らしたい@tsundoku-herasu2026年4月5日かつて読んだ「人種問題とは結局のところ、差別する側 / される側双方にとって自他の区別を基とするアイデンティティの問題ではないかという感を強くする。そしてそのアイデンティティとは所与の何かではなく、種々の社会構造や環境のなかで形成されるものだろう」 2022年5月28日朝日新聞 2022年6月25日東京新聞 2022年7月30日朝日新聞 2022年8月6日毎日新聞 書評欄掲載- 糖@inwatermelon_2026年2月10日読み終わった大航海時代まで遡り、本来は無いはずの「人種」という考え方の変遷や拡がりを今日に至るまで整理する。 「人種」は本来無いはずのもの。それを、肌の色や体つきの違い、生活様式などの中に認め、一方的な力関係において事実化する。単に未知・無知によって生まれる場合もあれば、時々の政治的イデオロギーを正当化するために恣意的に生み出される場合もある。 人種主義が暴走した最もおぞましい例の一つがナチスだけれども、ナチスが政権を得る前のワイマール共和政下において既に人種主義の芽吹きがあり、それを噴出させたのがナチスに過ぎないというのは興味深かった。 顔の見えないSNSでのコミュニケーションが主流となる中、「ネトウヨ」「サヨク」といったレッテル貼りも、現代の人種主義の一つだよなと思う。知ろうとすること、理解しようとすることを諦めてはいけないな。




ユウキ@sonidori7772025年12月11日読み終わった借りてきた「人種」と言う概念を大航海時代から現代まで、その概念が構成されていく過程や社会を丁寧に紐解いていく。 他宗教や聖書、奴隷制、植民地等々「他者」への眼差しとナショナリズムが複雑に絡み合って人種主義が形成されていくのは、今日であっても理解のできる過程である。人種主義が現在でも新たに生まれたり、再生産されている差別の下地であるとあらためて思うのと同時に、数百年かけて培われた「他者」とアイデンティティにひもづく、ナショナリズムにおける差異や、優劣(をつける社会構造)が人種主義につながることの解消のむずかしさも感じる。 肌の色に限らず、貧困や文化的な差異等でも差別は生まれて、そしてそれが本来は存在しないはずの「人種」に収束していくのは、本書でも度々指摘されているように日本だと部落差別にも繋がっていくというのもなるほどと思った。 ただ、あとがきにもあったように、差別がなくなればいいなあと思う祈りだけではこの構造は打ち崩せなくて、こういった他者への目線と人種主義の構成要素を認識して、対抗できるように考え続けていきたい。



