風の便り

8件の記録
- なかやま@asheepinthewell2025年6月21日読み終わったわれながら驚きあきれることに、4年ぶりとはいえほとんど覚えていなかった...今回ふと読み直して、地味だけど滋味があり、「夕張の友へ」の一節、「人が君から受けるものは...なんともいえない安心感なのです」 は、この人の書く文章のことでもあるな、と。夏葉社なので装丁ももちろんすてき。
- nogi@mitsu_read2025年3月15日かつて読んだ〝三月に入ったらいっぺんに春になった。窮屈な冬の上衣をぬぎ捨てたら身も心も軽くなった。ホッとした。ひさしぶりで洗濯をした。私が洗濯をやるなんてのはめずらしい。洗濯をするのはいいことだと思った。これからもときどき洗濯をしたり部屋の障子をはりかえたりして気を変えようと思う。〟 p29「春」より ちいさなひとの営みがしみいる
- ゆい奈@tu1_book2025年1月20日読み終わった@ 自宅「僕が君のことを平凡だというのは、最もいい景色は、平凡な景色だというような意味からです。」 三年ぶりに読んだ。そのときもいい本だとおもっていたのだろうけど、きっと今の方がいい本だとおもっているにちがいない。きれいごととされるものを愛することができるひとというのかな、それを疑いの目でみないというか、生活しているとどこかで捻くれてしまう瞬間があると思うんだけど、それにたいし捻くれてたまるか!みたいな芯の強さをかんじる。捻くれないというか、いつだって素直でいることってすごく大事なことだよな。だって人の優しさを優しさとうけとれないのって寂しいじゃない。誰の目にも止まらない誰かの優しさをきちんと受け取れる人なのだろうなということが伝わってきて、いいな、いいな、だった。尾崎一雄の全集を読み終わったら、小山清の全集も読みたいなあ。ほんとうにいい。 「僕達は不幸についてならよく知りつくしているように思い込んでいるくせに、幸福の方はといえば、さっぱり見当がつきませんね。」 「もともと私には自分の意見などというものはさらになく、いつも他人の意見を無断借用しては、自分の見窄らしさをカムフラージュしてきたのである。」