ともだちは海のにおい
29件の記録
ユメ@yume_bookworm2026年8月29日読み終わった感想再読子どもの頃から、いるかとくじらの優しい友情が大好きな物語。 今回、久々に再読して、冒頭の「海の はじまり」という詩に感銘を受けた。この詩は「ひとはみな 心のなかに 海をひとつ もっている」と始まる。ひとが流す涙がいつしか海となり、そこで泳ぐものたちが育つのだという内容だ。 つまり、このいるかとくじらの温かな物語は、私たち読者ひとりひとりの心の中で起こっている出来事なのだと捉えることもできる。やさしい目をしたくじらと、きりりとした口のいるか、この二人が私の心の中の海で仲よく泳いでいるのだと思うと、悲しいときに流す涙にも意味があるのだという気がして勇気付けられる。 活発ないるかと穏やかなくじらは、性格も好きなものも全然違うけれど、不思議なぐらい波長が合っているように見受けられる。それはきっと、二人とも思いやりの心が深くて、自分の好きなものを相手に知ってもらいたいという熱心さと、相手の好きなものを尊重する敬意がきちんと共存していて、綺麗なものを見たら共有したいという純真さがあるからだ。友情を育むうえで大切なことを、いるかとくじらは教えてくれる。 それぞれ結婚をしてからも変わらず寄り添って散歩をする二人の友情が眩しく美しくきらめいていて、何だか泣きたいような気分になるのだった。



🌕@kimimi2026年6月22日お気に入り静かな海で孤独を持て余していると、同じように1人が好きで、同じように人恋しくしている誰かにふと出会う。やりたいことは同じじゃなかったけれど、それぞれの好きなことだから一緒にやってみようか、と。 おそろいの感覚に出会ううれしさと互いの違いに触れる楽しみがあって、ともだちってそんな相手だよなぁと出会いのくだりだけでこの本が大好きになった。 くじらがきっかけでいるかは初めてのビールが好きになれたのだから、これから先「うれしいときには、まずビール」の選択肢が生まれるんだろうな。くじらと出会ったことで、ひとつ増えた。 そばにいないときでも、ともだちの存在が自分の一部として残っていく。「ともだち」の原体験を追いかけているみたいで、よい意味で胸がずっと苦しかった。



芽キャベツ@booksandme2026年5月14日読んでる心に残る一節「海のはじまり」 泣くたびに流れた 塩からい涙は だれにも知られぬ場所に あふれあふれ ——それはたしかに かなしみの波 それはたしかに つらさのうねり それはたしかに そうなのだが ごらん いつのまにか 涙の海に 生まれてそだった 泳ぐものたち 笑い 歌い そして遊ぶ 泳ぐものたち ひとはみな いつだって 塩からくて にぎやかな 海を 抱いて いるのだ

本ノ虫和歌@honomusi-waka2025年8月25日読み終わった「ひとはみな 心のなかに 海をひとつ もっている」 海の上をたゆたうような穏やかさ。 正反対だけれど、仲良しなくじらといるか。微笑ましい二人のやりとりに、心温まる。
潮満希@chosekido_m2025年3月10日何度でも読みたいReadsで出逢った本Readsで初めてこの本の存在を知り、絶対に購入したいと思った本。 静か過ぎて寂しい夜の海で出逢った、いるかとくじらの物語。 活発できりりとした口を持ついるかと穏やかでやさしい目をしたくじらが互いの違いを良さとして受け入れながら、友達となるのが慕わしい。 本の形式としても、ところどころで詩や手紙、メモなどが挟まり、読んでいて飽きが来ない。 恋をして、生涯の伴侶を見つけた上で、いるかにとっても、くじらにとっても、相手が心に棲まうほどに大切な存在であるということが、ただただ“友情”という枠へとくくるのにはもったいないほどの、大きくて深い愛の形を感じさせるものだった。




























