ポトスライムの舟 (講談社文庫)

19件の記録
- Wi-HEi@Wi-HEi2025年4月16日読み終わった「生きていること自体に吐き気がしてくる。時間を売って得た金で、食べ物や電気やガスなどのエネルギーを細々と買い、なんとか生き長らえているという自分の生の頼りなさに。それを続けなければいけないということに」 響いた。すごく好きな作品になった。 現代で生きる。この時、『生』という漢字を使うのが相応しいか、自分の中で疑問になってきた。 我々は生きているのではなく、社会で『活きる』オブジェクトでしかないのでは? そんなオブジェクトが細々とエネルギーを買って、生命を持続させる意味は?? ポトスライムは耐陰性の観葉植物らしい。つまり、光がなくとも、光合成でエネルギーを作り出さなくとも、生きていけるということだ。 現代人もこれに当てはまるような気がする。エネルギーを自ら作り出せず、細々と他者から買いながら、じっと陰の中で暮らし続けている。
- yukyu@2503052025年4月8日読み終わった表題作、今のような物価高でなければ「粛々と生活を営み強さ」の方を強く感じたんだろうと思う。 「十二月の窓辺」はちょこちょこ思い出しそうな幕切れだった…。
- ひ@yakisake_book2025年3月29日読み終わった共感出来ることがその作品にとって大事ではないとは分かりつつ、ナガセと金銭感覚周りがほとんど共感できずに終わってしまった。でも163万円を媒介に世界一周と労働生活がイコールで結びつくのがおもしろい。