ユニヴァーサル野球協会
24件の記録
kohhee@kohhee2026年9月20日読み終わった主人公は空想の野球リーグ運営をひとりでシコシコしてる変なおっさんなんだけど、なんかかっこいいんだよな。どっかで見たことあるよなあと思ったら、ブレイキング・バッドの主人公の感じだなあって。 まあこの小説の主人公ヘンリーは、趣味に没頭するあまり仕事や友人を失ってしまって、最後には正常な自我をも失ってしまうみたいな展開になるので、別に成功してるわけじゃないんだけど、なんかかっこよさがある。 でもそう書いてて思ったけど、ヘンリーが失ったものって本当はくだらないものというか、社会的に見ると「仕事も友人も失った」みたいになるんだけど、描かれている過程を見ると、やりがいを一切感じれないのにいけ好かない上司にこき下ろされながらやる「仕事」と、親切そうに振る舞っているけど実はこっちを下に見てる「友人」を失っただけ。 それでもヘンリー自身もその社会的な立場が悪化していくことに苦悩はしてて、6章の冒頭の「いい齢して子供のおもちゃを弄んでいるなんて人生を間違えてるんじゃないか」という自己嫌悪は、「趣味」を持っている人間として痛切に共感してしまった。 しかしヘンリーはそういう自我さえも失って、最後には自身の産み出した架空の野球リーグ『ユニヴァーサル野球協会』そのものになっちゃう。でもこれはこれで一種のハッピーエンドというか、まあ幸福の形ではあるよなあとはおもった。 社会が要請・奨励する「正しい人間」像が産み出す欲望や虚栄やへりくだり・蔑み・煩わしさから、ある意味で解放されていくヘンリーの姿は一種の解脱のようで、途中の自己嫌悪に共感してしまった身としては、憧れや羨ましさを感じる部分もあった。 ここまで没頭すること自体がある種の才能だという意味では、そんな才能さえない自分の身の救えなさに悲しくもなりつつ、まあしょうがないので「社会」とバランスとりながら生きていくしかないよなあとも思ったり。


ブックスエコーロケーション@books-echolocation2026年6月21日新刊入荷@ ブックスエコーロケーションブックスエコーロケーション、6月21日(日)open。11‐19時。ご来店お待ちしてます。 ロバート・クーヴァー、越川芳明訳『ユニヴァーサル野球協会』白水Uブックス 中年会計士ヘンリーの頭の中で日々繰り広げられる熱戦、ゲーム展開を決めるのはサイコロと各種一覧表。ある日、完全試合を達成した新人投手を悲劇が襲った時、虚構世界が現実を侵し始める。現代の神話を創造するポストモダン小説。 #ロバートクーヴァー #ユニヴァーサル野球協会 #白水社 #長野県松本市 #ブックスエコーロケーション #本屋 書店 古本屋



あんどれ@andreader2026年6月15日読み終わったアメリカ3つのサイコロを使った自作の野球ゲームに興じる男が、サイコロの悪戯によって生じた思いがけない結果にショックを受けて、ゲームの世界に取り込まれていくお話 孤独な中年男性が自分で作り上げた幻想世界に飲み込まれてしまうという話だと思うのだけど、今の時代だったら、徹底的に作り込まれた世界観で架空の野球リーグの試合をしているのを動画配信とかして大人気YouTuberになってそうと思ってしまった。 二次元推し活によって現実世界の仕事に影響が出たりするのも今だったら普通にあり得そうだと思うし、この作品内では奇異の目で見られているけど、これだけ熱中できるものを持っている主人公はなんだか楽しそうで充実しているようにも見えるので、時代が主人公に追いついてきているように思いました。 自分で作ったルールなんだからいかようにでもできるはずなのに、ものすごく誠実に結果を受け止めてショックを受けているので、主人公はすごく真面目な男なんですよね。 以前読もうとした時は野球用語が分からなすぎて挫折したのですが、ここ数年ドジャースの試合を見るようになって野球のルールなども理解したら、なかなか楽しく読むことができました。



うみぶどう@umibudou2024年2月2日読み終わったかつて読んだはじめて読むタイプの小説だった。主人公は自ら作り出した脳内野球ゲームをプレイし続ける狂気じみた男。空想が現実に侵食してくるくだりも面白かったが特に印象に残ったのは世界が反転したかのような最終章。神々しさすら感じた。















