銀河鉄道の夜
15件の記録
K野@knocano2026年6月20日読み終わった感想ドラマ「銀河の一票」でたびたび話題が出てくる本作、実は読んだことがなかったのでこの機会に読了。 描写の美しさと不吉さと物悲しさを感じながらも当然難解さにとても理解できた気はせず。 ただ蠍の話と光景にうたれたジョバンニの「カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでも一緒に行こう。僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなの幸のためならば僕のからだなんか百ぺん灼いてもかまわない」の言葉にひどく悲しくなった。 決して恵まれているとは言えない状況の子どもがこんなことを言えてしまう気持ちってなんなんだろう。 「ほんとうにみんなの幸のためならば」が示すものはなんなのか。 ドラマの方では主人公が賢治の「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」の言葉を信条として繰り返している。 ジョバンニも父が危険な漁に出る必要もなく、またザネリが誰かをイジメの標的にしようとなどしなくなった先に自分の幸せもあると、けれどそこに辿り着く道はあまりにも険しいと無意識に知っているのか。 いろいろな形でこれからも何度も繰り返し読んでみたいと思う。




- ちゃそす@1000book_zautusu2025年9月19日かつて読んだ4冊目。 硝子の呼子が鳴って、汽車は動き出した。 ジョバンニとカムパネラは、二人で窓から頭を出す。 銀色のすすき、桔梗色の空、天の川。 美しい世界の、不思議な旅。 どこまでもどこまでも一緒に行こう。 「もう駄目です。落ちてから四十五分も経ちましたから」 死を、現実を果てしなく受容した父の言葉。 そしてまだ受け入れられないジェバンニ。 唐突な死、遺された者の思いを、なんて幻想的に書くのだろう。 実は読み終わって始め、カムパネラは実は生きているのではと思った。でも読み返すと、前半に違和感を覚えた描写の意味がわかった。彼の死を確信した。 読者である自分までもが、死を受け入れず、疑ってしまったようだ。死を認識してから、なんだか胸がいっぱいになった。



















