面白かった。サブタイトル「天の光はすべて詐欺」からしてそうだが、ネットミームも名作SFネタも躊躇なく混ぜ込んだ今風のSFコメディ。「世界線混淆機」によってともに高校生女子になってしまった〈偵察局〉のエージェント久遠空々梨とその船クー・クブリスが、ポストアポカリプス世界で攫われた友人の救出に向かうバディもの。一段下げて度々差し込まれる与太的解説（「実のところ、超光速航行には強い依存性がある。…」）が諸に『銀河ヒッチハイク・ガイド』オマージュで、想像力に満ちつつ適度に力が抜けて良い。クーと3体のAIによる「句会」の解題というの名の言葉遊びが最高。続刊に期待。

「地球の惑星意思が宇宙詐欺師に唆されて陰謀論にハマる」という前作以上にぶっ飛んだ題材にめちゃくちゃな展開とメタ・パロディネタを大量に盛り付けた二郎系のごときSFコメディ 前作と同じく物語の合間合間に挟まれる銀河ヒッチハイクガイドっぽい宇宙ウンチクがくだらなすぎて面白い サクッと読めるのがこの作品のいいところだが次はもっと長いお話も読んでみたい おすすめ

今回主にヤバいのは地球と人類です。しかしこの設定によくこんなにネタ盛り込めるなあ。 〈コンサルは名前からわかる通り猿の一種で、紺色の猿と書いて紺猿である〉