壁 (新潮文庫)

23件の記録
- こよなく@coyonaku2025年11月6日読み終わった空虚や疎外感、現実からの逃避が自分の心に収まりがいいが、寓話感の強い話が自分はあまり楽しめないとも気付いた。 都市的なモノである壁に安心(居場所)を覚えて成長する壁となるラストは諦めのようにも感じるし、救いのようにも思える。死んだ有機物から生きてる無機物へ。 昔『砂の女』を読んだ際は、なんて残酷な話なんだと思ったが、あれもポジティブな結末だったのか。

たま子@tama_co_co2025年6月18日読み終わった変な時間に目覚めて眠れなくなり、夜に珈琲をガブ飲みしたことを思い出し眠るのをあきらめて読む。眠れない夜と本って相性がよくて、文章と意識が溶け合うみたいな感覚になるときがある。たのしい通り越してきもちいい。 名前を失う男、影を失う男、家を失う男、どこにも自らの帰属すべき場所をもたない人間たち。内部(自己)も外部(世界)も空虚、いずれも壁に閉ざされている。ということは同時に自己も世界も未来に向かってのみ無限の可能性をはらんでいるということなのか。逆説的に読んでみたい。












白湯@umorinosayu2025年6月13日読み終わった「魔法のチョーク」が一番好きだったかもしれない。 世界を記述するとき、どこまでを描くか、どこまで限定していくのか。創作の葛藤が感じられた。 「S・カルマ氏の犯罪」なども、ヘンテコな演劇を見ているようで面白かった。
たま子@tama_co_co2025年6月6日読み始めた「目 を覚ました。朝、目を覚ますということは、いつもあることで、別に変わったことではありません。しかし、何が変なのでしょう?何かしら変なのです。そう思いながら、何が変なのかさっぱり分からないのは、やっぱり変なことだから、変なのだと思い……歯をみがき、顔を洗っても、相変わらずますます変でした。」 今年こそ、阿部公房を読み直していくぞの第一弾。一章、名前をなくした男からはじまり、ふふふと笑いながら読む。ちょっと読んだら『ダロウェイ夫人』のつづきを読もうと思っているのに、こっちもこっちでおもしろくて止まらない。

























