都市と都市

都市と都市
都市と都市
チャイナ・ミーヴィル
日暮雅通
早川書房
2011年12月20日
7件の記録
  • 重なり合う位置にある二つの都市が、作中では明かされない複雑な歴史的経緯によってお互いを見てはならず、誤って認識してしまった場合(「ブリーチ」してしまった場合)には超法規的権威である「ブリーチ」によって粛清されるというありえない世界なんだけど、すごくリアルに説得感あるものとして読ませてくれた。まあ現実的に考えるとどんなに絶対的な権威があろうとも到底維持することは不可能だと思うけど…。 異世界SFとして面白かったんだけど、現実世界の状況(具体的にはイスラエルによるパレスチナ弾圧とか)をどうしても連想してしまってちょっとまともには読めなかったし、政治的アレゴリーとして捉えられることを嫌う作者の意図も分かるものの結構つらい。ラストの展開も結構ありきたりというか既定路線だった。
  • いきなり殺人事件の現場から始まってミステリかと思った!
  • ほくゆ
    ほくゆ
    @hk_ou_yu
    2025年3月22日
    お噂はかねがね聞いてたけど本当に面白かった。 同じ土地にある二つの都市、SF的な異能とかではなく、住民の訓練と努力で同時に存在できている二つの国べジェルとウル・コーマ。なお地球。カナダとかアメリカとか出てくる。 そのうち片方の国、べジェルのボルル警部を主人公として、二つの国の国境を越えてしまった殺人事件を追う話。 リアリティのある描写と地に足がついた事件で本当にこんな国々があったような気さえしてくる現実的な読書体験にも関わらず、<ブリーチ>という禁忌が独自の緊張感を生み出している。 好きなキャラはアシル、ダット、コルヴィ、ボルル警部。
  • ほくゆ
    ほくゆ
    @hk_ou_yu
    2025年3月7日
  • おさむら
    @hiooo
    2025年3月6日
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