怒涛のジェットコースター的展開でページをめくる手が止まらず。最後まで一気読み。『スメル男』や『平成トム・ソーヤー』を読んだ時の興奮が再び味わえるとは。嬉しい！

久々の原田宗典氏の小説。 読むのが楽しみではあるけど、読むのが怖いような気も同時に。

原田さんの本を読むのは『十九、二十』『メメント・モリ』に続いて3作目。 久々に前向きな小説を読み、晴れやかな気持ちを噛み締める。 p.115 情熱。それは今の自分に一番足りないものだ。情熱さえあれば、何だってできる。情熱さえあれば、どこへだって行ける。そうは思うのだが、今の自分の胸の中はうつろで、何も燃やすものがない。

リーダビリティーが高くて一気に面白く読み終えた。自分は人生で何もなせなかったなあ…という思いの65歳のおじさんの視点で語られる物語が、おおらかで優しくて、心に沁みた。温泉であの人（！）の背中が流されるのを…という夢で見たシーンの所も妙に印象に残ってる。（25.1.11読了）

おもしろかった