明治のナイチンゲール 大関和物語

8件の記録
- えつこま@e2coma2025年10月5日読み終わった来年の朝ドラ原作。かなり骨太な物語。何かしらの創成期って、そうなるね。かつてのひどい女性差別、まだ治療法が確立していない感染症の猛威と恐怖、それらに立ち向かう人々。ドラマにも期待!
- 橋本吉央@yoshichiha2025年9月12日まだ読んでるナイチンゲールの言葉。「女性」をあらゆるマイノリティの「」に置き換えてもまさにそのとおり。しびれる。 「あなた方は、自分が十分な仕事を成し遂げたときに、『女性にしてはお見事です』などと言われることを望んでいないであろう。ましてや『見事だけれども、やるべきではなかった。なぜなら、それは女性にふさわしい仕事ではないからだ』と言われるからといって、仕事をすることをためらうこともないだろう。あなた方は、『女性にふわさしく』あろうとなかろうと、とにかく良い仕事をしたいと願っているのだ。『女性にしてはお見事です』と褒められたところで、その仕事が優れたものになるわけでもないし、男性の仕事とされていることを女性がしたからといって、その仕事の価値が下がるわけでもない。どうかあなた方は、こうしたたわ言に耳を貸さず、誠心誠意、神に与えられた仕事を全うしてほしい」
- 橋本吉央@yoshichiha2025年9月12日読み終わった伝記的な文体だが、登場人物の人となりもよく感じられ、とてもおもしろく読めた。 江戸から明治に大きく時代がかわり、女性の社会進出の最初の一歩のひとつとして看護婦という職業が確立していく様子がよくわかる。逆に言うと、それまでの世の中で女性の社会的地位が非常に低く虐げられてきたということも強く感じられ心苦しくなるシーンも多い。 主人公大関和と、看護婦という職業の確立を派出看護婦(現在の訪問看護に少し近い)という形態を生み出し、看護婦の職業倫理と教育をしっかり謳った鈴木雅のタッグがとても良い。感情で突っ走りがちな性格の和と、冷静に鋭くブレーキを掛け引き戻す雅と、看護婦という職業への誇りが共通にあることが根底に感じられつつ、一種ボケとツッコミのようになってもいる。主観を押し通す主人公的な和と、客観を貫き通すバディの雅という構造、物語としてもよくできているし、読んでいて楽しい。 それでいてふたりとも、看護婦を必要としている環境では、全身全霊をもって病人の看護に邁進し、そこには一片の迷いもない、その姿が本当に心からかっこいい。
- ねね@nene_nana_nene2025年3月30日読み終わった明治時代に看護婦(看護師)という新しい職業を日本に根付かせた二人の女性の実話。 主軸となる和さんと雅さんの他にも、道を切り開くために奮迅した女性たちが数々登場し、胸が熱くなった。 2026年春の朝ドラの原案本なのですが、この本の力強さを希釈せずにドラマ化すれば、きっと「虎に翼」に次ぐ私のお気に入り朝ドラになりそうで楽しみです。