たまたま生まれさせられたあなたへ

8件の記録
- もん@_mom_n2025年5月18日読み終わった心に残る一節再読した@ 自宅文フリで垂井さんにお会いし、新刊を読み、ポッドキャストを聴き、(うう〜〜〜やっぱり垂井さんが好きだ………)と再認識したところで掌編集を読み返す。 垂井さんの文章はなぜこんなに沁みるのだろう。うまく言葉にできないのがもどかしい。静謐で誠実。本当に大好きで心底憧れている。 いつか西荻窪のそれいゆでこの本を読み返すと決めた。 22の掌編の中でも『Pillow Pillow』が特に好き。わずか3ページの掌編だけど、好きな言葉がありすぎて付箋を7枚貼った。 『あの人の心臓』『トゥールーズの夕方』『ひとりじゃないと見えない星』も好き。いやもう本当に全部好き……。 p.3 あなたがたまたま生まれさせられたことについて、おめでとうと手放しに祝福することがわたしには出来ない。でも、その偶然に眼差しを向けていたい。 p.54 ひとりじゃないと見えない星があるって信じてみることは、なんだか一つのささやかな希望のように思えた。大好きなあなたとも共有することができないもの、やわらかい光を発していて、両の手のひらで捕まえたらほんのりとあたたかそうなもの、そういうものが世界にはちゃんとあってほしいと思った。 p.127 「だから大丈夫だよ、ここにはわたしもいるから」あなたがそう言って目を閉じる。後にはその言葉の鱗片だけが残っていて、まるで言葉の全ては寝言だったみたいになって。
- 日記@nikki_tin2025年3月6日かつて読んだ疲れ果てて何もできないとき、何を聴いても読んでもどうにもならないとき、この本を一冊持って水辺(できれば鴨川)にいけば、それだけで心が救われるような気持ちになるんじゃないかと思う本。そういうときのお守りとして大事にしておく。