

アザミアン式
@3862033
- 2026年8月23日
バトラー弁護に立つ (ハヤカワ・ミステリ 326)ジョン・ディクスン・カー読み終わったJ.D.カー/C.ディクスンフェル博士シリーズからのスピンオフ。主人公パトリック・バトラーの、傲岸不遜・女好き・依頼人のためなら手段を選ばない弁護士というキャラは愉しいが……筆がノッてしまったらしい恋の鞘当てにウンザリしてくる。このタネで長編書かんでください(笑)。やらかしちゃったカーの典型。 - 2026年8月22日
香乱記〈下巻〉宮城谷昌光読み終わった漢王朝が建つことはわかっているので、結末が明るくないことは予想していたけれども、それにしてもにがかったです。終盤は読むのがしんどいくらい。 殺伐としている秦末〜楚漢にあって、春秋チックな魅力のあった田横は、哀しい巡り合わせの人だったのかも。 にしても、正史における勝者たる劉邦をここまでボロクソ悪玉として描いたのには驚きますね! ラストを淡白にしがちなこの作者にしては珍しく、幕引きには形容しがたい余韻あり。 - 2026年8月16日
香乱記〈中巻〉宮城谷昌光読み終わった読む側にとっても田横にとっても歯がゆい展開が続きます。 そもそも楚漢戦争前夜なので、スポットライトがどうしても秦の章邯と楚の項梁・項羽、そして劉邦まわりにあたりがちとはいえ……宮城谷作品でときどき感じる、主人公の凄さがイマイチ実感を伴ってこないパターンのよーな。 下巻で盛り返せるか?? - 2026年8月12日
- 2026年8月11日
香乱記〈上巻〉宮城谷昌光読み終わった家の中で散逸していた上中下巻が揃ったので読み始めました。 時代は秦の末期。一度は最強国だった斉を治めた田氏の末裔・田横の物語。主人公が剣の達人なのは、宮城谷作品では案外まれかも。 巡幸中に没した始皇帝の遺志を枉げて側近実権を握ったのは有名な話ながら、その現場をなかなかに禍々しく描いていたのが印象的。 続きが楽しみです。 - 2026年8月5日
- 2026年8月2日
時間かせぎの資本主義――いつまで危機を先送りできるかヴォルフガング・シュトレーク読み終わった本書における「時間かせぎ」とは、あの手この手の金融政策で経済的な行き詰まりをうやむやにする(「解決」ではない!)ことを指す。 その手法は基本的に「貨幣マジック」、実体の「ない」または「まだない」資源をつっこむというもの。しかし要は借金ゆえ、文字どおりツケを払うタイミングでまた別の、しかもさらにヤバい「時間かせぎ」が必要になる。 この過程とともに新自由主義・グローバル化が進み、いまや資本の要求(雑にいうと「利息はきっちりいただきまっせ」)は、国家が国民へ様々な負担を強いてでも応えられるべきものとなっている。(選挙がどこまで民主主義を担保するかは措くとして)建前上ですらみんなに選ばれてもおらず、みんなが説明を受けてもいない仕組みが、いつの間にかいちばん幅を利かせてるってのはどうなのよ? という問題提起。 十年以上前の、特にEUに照準合わせた本ゆえ、日本への単純な応用は難しいものの、思い当たる節はアレコレ。 - 2026年7月29日
- 2026年7月22日
- 2026年7月13日
- 2026年7月11日
道徳性の起源フランス・ド・ヴァール,フランス・ドゥ・ヴァール,Frans de Waal,柴田裕之読み終わった「人間が道徳的であるのは、宗教(一神教)や哲学(とりわけ道徳律)の強制or矯正の結果としてではなく、そのように振る舞いうる素質を(生物として)もっているから、って考えてみたらどうだろう。だって近縁種の類人猿を観察すると、共感や思いやりを見せ、規範を守ってコミュニティがたちゆくように行動してるんだぜ」って話。 紹介される動物のエピソードは興味深いものぞろい。それを駆使する著者の姿勢は、ある意味常識的で、過激で突飛な主張や展開はほとんどないので物足りないという向きもあるかもしれないが、穏健で丁寧でも退屈ではないのがすごい(ときにユーモアに走りすぎて論旨がよくわからないのが玉に瑕)。 - 2026年7月4日
ブラックサマーの殺人M・W・クレイヴン,東野さやか読み終わった『ストーンサークル』のガッツリ続編。読んだのが数年前で、色々忘れてた。 テンポいいので、分厚いけど中だるみなく召し上がれます。 対決の構図は端から明確、サイコパス相手ゆえ動機も焦点にしづらいだけに、勝負をどこにもってくるか、という構えで読んでいく。「相棒」でいうと、輿水さんのノリが近いかも。 - 2026年6月25日
- 2026年6月12日
文化のフェティシズム丸山圭三郎読み終わった10年来の積読から挑戦。表面上とっつきやすいようでいて、ソシュールの読み解きは複雑かと思えば、全体的な論の運びはやや直感的なとこがあり、錆びついた頭で追っかけるのはひと苦労。 生物ヒトとして生きるだけなら要らんであろう(=過剰)広義の「コトバ」が、どれほど深く、しかもそれと気づかれず、人間のあり方を規定しているか、もっといえば人間のあり方そのものになっているかを炙り出す試み。……とまとめると陳腐なんですが、もちろんその道程が魅力です。 畳みかけるがごとき哲学・思想・評論の引用が時代を感じる顔ぶれなのは当然で、むしろ博覧強記にビビります。 - 2026年6月4日
影をなくした男シャミッソー,A.von,A.vonシャミッソー,池内紀読み終わった大昔、お洒落な挿絵に魅かれて買ってもらったのにずっと読んでなかったのをふと読む。 改めて自分の足元をつい見てしまう。薄かったり、ひとつでなかったり、どこにいるのかわからなかったり。 - 2026年6月1日
- 2026年5月27日
- 2026年5月23日
- 2026年5月18日
最上階の殺人 (新樹社ミステリー)アントニイ・バークリー読み終わったラブコメとして愉快なうえ、それすら有機的に活かしきる構成力……悪魔のように細心、天使のように大胆(訳注で曜日の誤りをくり返し指摘されるのはご愛嬌)。 - 2026年5月14日
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