小野田峻
@JLSeagull1001
- 2023年3月8日
現代詩人探偵 (創元推理文庫)紅玉いづきかつて読んだ引用 『詩は、誰のものだろう。美しい詩は。より良い詩は。誰かに所有され、そらんじられる。そうあるべきものだと僕も思うのだ。』 メモ 誰もが繋がれる場所にある何か本質的なものを、そのようにしか表現できないという道筋をたどって、結果、言葉としてこの世界に生まれ落ちた詩について、単なる記憶に由来するものでなく、その詩をこそ介してその場所に繋がることができた人がいたとして、その人がその人自身の経験として、自分自身の言葉として、その詩を誦じることができたなら、それでもそれは盗作の対象になり得るんだろうか?著作権や特許権では捉えきれない領域における『誰のもの?』という問いが、詩の世界に存在し得ることに、初めて気づいたのだ。そこは、私のものと誰のものでもないものが出会う場所だ。 - 2023年2月25日
微笑みを生きるティク・ナット・ハン,池田久代かつて読んだ引用 『すべてのものがインタービーイング(相互存在)していること、すべてのものが相互に浸透し合っていることを、はっきり理解したときにはじめて、和解の力が生まれてくるものです。』 メモ どのフレーズを選ぶかを非常に悩んだ中で、なぜこのフレーズにしたかというと、このフレーズが最もこの書籍で繰り返し語られる存り方を過不足なく表現しているように思われたと同時に、結局、私自身が弁護士として繰り返し繰り返し、頭の中で想起し、口に出し、実践してきたことがこれだったからだ。これを一歩ずつ、ひたすら繰り返す以外に、他者や社会や世界そのものが、本来のこの存り様に気づく方法は無いのだと腹の底から思うから。この気づきは、明るい『希望』と言うだけではなく、暗い『現実』と言うだけでもなく、美しさだけでも悲しさだけでもない。有限で無限を実践することの無力さと儚さと諦めにだけ宿る、際限なく湧く生きるという力そのものなのだろうと、今のところは思っている。 - 2023年2月18日
新聞記者、本屋になる落合博かつて読んだ引用 『こちらにその気がある限り、永遠に続いていく。』 メモ まさに『ソース原理』の具体例。場作りをし続ける熱源の中心となる人物がいて、その場を自分の使命のために活用する人たちが現れ、常連や参加者や、不意に訪れる人たちの『本』との出会いがまた、さらにその場を『創造的』なものにしていく。そして、それらすべてのイニシアティブは、落合さんという唯一その人がいなければ生まれていない。 - 2023年2月17日
詩集 愛について若松英輔かつて読んだ引用 『愛することは 悲しみを積み上げることだったなんて 知らなかった』 メモ 愛と美しさは似ている、といった表現ではなく、『愛する』という動詞が悲しみという気持ちを積み上げていく過程やその状態とイコールだと表現したことに、これ以外にあり得ないという、肉薄さ、実態を掬い取った妙味を感じる。 - 2023年2月1日
詩集 美しいとき若松英輔かつて読んだ引用 『呼吸 祈るとき私は 時を呼吸する からだが空気をもとめるように 時を呼吸する』 メモ 若松さんの詩は、やっぱり私には構造がわかりやすすぎて、意味がわかりすぎて読んだそばから記憶に溶けていく。私が書いたのではないかと思うほどに。 そしてこれは、私にとっては詩ではない、とも思った。意味がわかりすぎるものは、少なくとも私にとっては詩ではないのだなと気づいた、とも言える。詩ではなく、これは記憶であり、並べてきた思い出の石だった。 だからこそ、私にとっての詩とは何かを知りたいと思えた。そして、私の詩、というものがあるのかについても。 - 2023年1月31日
遅読家のための読書術印南敦史かつて読んだ引用 『息を『吸う』ことと、本を読むことはとても似ている。』 メモ この表現はいたってシンプルでありながら考えたことがなかったメタファーで(収集と消化、という表現でならありふれていても、同種の現象を呼吸に喩えるというのは盲点)、この1フレーズだけでもこの本を読んだ価値があると感じた。 - 2023年1月29日
「ぴえん」という病 SNS世代の消費と承認佐々木チワワかつて読んだ引用 『『私のことを好きになってくれないなら殺して私のものにしてやる。』というのがヤンデレ、『私のことを誰も好きになってくれないなら死んでやる。』というのがメンヘラである。』 メモ 言われてみれば、『なるほど確かに』という一文に過ぎないが、この一文の中にぴえん世代において、誰からどんなベクトルが向いているか、自己や生と死がどのように捉えられているかが端的に表現されていて、著作全体の趣旨が濃縮されているような一文。ゆえに、単純化とは違うスッキリ感もある。
読み込み中...