
成瀬雪夜
@Yukiya_39
- 2025年11月18日
桜井政博 ゲームで世界をもっと楽しく尾野こし(サイドランチ),桜井政博読み終わった読書メモ買った▪︎概要 ゲームクリエイター桜井政博の半生を漫画で描いたもの。ゲームクリエイターという仕事にフォーカスしているというより、偉人の足跡をまんがにしましたという側面が大きい。 ゲームクリエイターの仕事については見開きページにまとめられている。 ▪︎所感 桜井政博という人物と、それを取り巻くゲーム業界をうまく構成して、短い漫画に落とし込めていた。桜井政博のゲームづくりへのスタンスが一貫して描かれている点も好印象。 ただし、扱われている内容自体は「桜井政博のゲームつくるには」で触れられている以上のものはない。(とはいえ学習漫画なので、十分な内容) - 2025年10月14日
会話の0.2秒を言語学する水野太貴読み終わった読書メモ買った▪︎概要 話者Aと話者Bがいたとき、話者Aが発話し終えてから話者Bが話し始めるまで、わずか200ミリ秒しか要さないという実験結果から、これを実現するには何が必要かを探っていく。軸として0.2秒の謎が通されているが、その実言語学の面白い部分をつまみ食いしていく構成になっている。 なお、なぜこれほど素早くターンテイキング(話者交代)が行えるのかについては踏み込まない。というか、問いが壮大すぎて踏み込めない。 ▪︎所感 ひたすら情熱を感じる本だった。 言語学、あるいは人文学はこんなにおもしろいということを、身近で具体的な話から言語学の理論に持っていくことで語る。 研究者でない一般人がここが面白い点だと判断したトピックの詰め合わせであるため、難解すぎるということもなく理解できる内容になっている。そしてそれが、ターンテイキングという軸を通して語られることで、謎解き形式になっており、ストーリーを追うように進むため読者としても読み進める手が止まらなくなるうまい構成だった。 すべての日本語話者が読者想定として当てはまる良書だと思う。 - 2025年3月27日
悪口ってなんだろう和泉悠読み終わった読書メモ買った悪口が悪口である条件を探り、その諸性質に言及することで悪口とは何かという問いに、様々な現象をそれひとつで説明する答えを出し、悪口との付き合い方を考察する本。哲学や言語学等の知見に触れつつこれらを一般化して論じていく。 特に第1章の「悪口はどうして悪いのか」で論じられる、悪口を悪口たらしめる条件の探求が面白かった。この条件を用いて、様々な場合の言動が悪口たりえるかを考察していくのが第2章だったが、第1章で提示された条件が違和感無く実例と合致していって心地よさすら感じるほどだった。あと著者の先生が結構ちょけるので、堅苦しい雰囲気でなくすらすら読めた。 - 2025年3月19日
読み終わった読書メモ買ったデータ分析に関する基礎知識を網羅し、データ分析者の基本的な考え方を解説する入門書。データの性質から分析、解釈、利用までの幅広い範囲で基礎知識が纏められている。 大学学部程度の知識を網羅してくれるため、本格的にデータサイエンスを勉強するための足掛かりとして最適だなと感じた。この本をまず読み、基本的な考え方や単語を簡単に理解したうえで専門的な議論を行うような本に挑む、というのが、なんの羅針盤も持たず挑むより良い気がする。そして、この羅針盤として機能するために必要な条件が、初学者が振り落とされず、かつ、抜けなく細かい部分をごまかさずの塩梅だと思うが、これをクリアした一冊だと感じた。 初学者が読んで理解できる程度の難易度だった。具体と抽象の反復横跳びがめちゃくちゃ上手い。解説される内容は、数理的な部分は簡単な部分以外省略されており、「とりあえずこんなイメージね。あとは参考書を読んで。」というスタンスかつ、分析がどういう気持ちで行われるかやその本質がどこかは解説されるため、読者に読みきるという気概があればデータ分析の概観が達成できるという絶妙な塩梅の解説だった。 - 2025年3月7日
リスク心理学中谷内一也読書メモ買ったかつて読んだ二重課程理論(意思決定には情報を吟味しないシステム1の意思決定と、情報を吟味するシステム2の意思決定があるという仮説)を解説してくれる本。とくにシステム1について解説し、ヒトの認知について迫る。基礎からわかりやすく教えてくれる。 あとヒューリスティックってアルゴリズムの対義語なんですね。本筋ではないけど初知りで一番衝撃的だった。 - 2025年3月7日
- 2025年3月7日
- 2025年3月6日
Science Fictions あなたが知らない科学の真実スチュアート・リッチー,矢羽野薫読書メモ買ったかつて読んだ科学における再現性の危機に切り込む本。現在の科学に関するシステム(論文、大学等)の構造的欠陥に言及する。欠陥によって出てきた瑕疵を、「詐欺」、「バイアス」、「過失」、「誇張」に大別して論じている。最後にはこの欠陥に対処するための取り組みを挙げている。 科学研究という決して身近ではない世界の話が繰り広げられ、その構造の話をするので、そんなこと起きてたのかという興味深い話がいくつもされる。 訳書ということもあって、かなり独特な言い回しがあり、専門用語の導入も多かった(読めないレベルでは決して無い)。 - 2025年3月6日
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