ネット右翼になった父 (講談社現代新書)

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阿雁燈@sk88p2026年2月18日読み終わった『ネット右翼になった父』と題されているが、『父がネット右翼になったと思ったが、その原因を探っていくとネット右翼になったというのは息子の勘違いでした』というラノベっぽいタイトルに変えたほうがよい。一応の結論としては、父がネット右翼っぽく見えたのは、逆張りを好むそのパーソナリティと、老化による新しい情報を適切に処理する能力の低下に加えて、息子の思い込みや確証バイアスが強く作用していたということが原因だったようである。 読み進めるにつれ、父が実はネット右翼ではなく、それは息子の思い込みによるものだったということが示された後、途中からは息子たる著者の内省と家族との和解が良い話のように書かれているのだが、正直なところ、自分は何を読まされているのか、という気分になった。また、分析めいたことを縷々、主張する訳だが、ネット右翼っぽいと思っていた父は実は違って、著者の強い思い込みに囚われてそう見えていただけだったというなら、本書で著者がネット右翼認定している人たちも実は違って、全て著者の勘違いという可能性を、そんなことは、ほぼないにせよ否定できないから、この立論はかなり危ういと思った。 そして何より、ネット右翼的な言動に義憤を募らせるのは勝手にすればよいが、そういった言動を頭ごなしに否定していくスタイルは極めて狭量だし、著者がいう分断は義憤に駆られて相手の考えを受け止められない著者の側が作り出しているという他ない。- まつげ@matsuge_t2025年4月27日読み終わった図書館でいつ返したんだかちょっとうろ覚え、日付だけでもReadsにつけておけば良いんだけど忘れてた。 全体的に、かなり著者の自我が溢れててよかった。著者の人がライターとして書かれた本や記事は読んだことがないけど、もしわたしだったらこれを本にして世には出せないだろうなと思うので、著者の人はいろんな意味ですごい。お父さんを亡くされた後にはなってしまったわけだけど、ちゃんと向き合って、それを文章に残して世に出して。 と思う一方で、長女だからという理由だけで著者のお姉さんにも感情移入してしまった(あとお母さんにも)。自分が十何年も前からちゃんと向き合ってきた父とろくに向き合いもせずに生きてきた弟が、父の死後になって急に「父とはどういった人間だったのか確かめたい」なんて言い出したらもう張っ倒してしまうと思う…。しかもそれを本にして出すなんて!とも。 でも、そういった問題をクリアして本になってるからこそ、わたしはこの本を読んでいろいろ言えてるわけですからね…。 近しい親族と政治思想が多少違っても日々をともにすることは可能なんだと、証明できたらいいな。



