世界終末戦争

世界終末戦争
世界終末戦争
マリオ・バルガス=リョサ
Mario Vargas Llosa
旦敬介
新潮社
2010年12月10日
15件の記録
  • 結城
    結城
    @aori
    2025年10月3日
    昨夜バルガス=リョサ『世界終末戦争』(旦敬介 訳)読了。 面白かった。 すごい。 何がすごいってずっと面白いのがすごい。 圧巻。 とても気力は必要だったけれど、本当に読めて良かった…。 (ここからネタバレ) でも大きな疑問が一つ残った。 近眼の記者が男爵に語ったのが「七人、軍の包囲から逃れた人間がいるだけです」なのに、あのほら穴には花火屋アントニオ、ヴィラノヴァ兄弟、サルデリーニャ姉妹、近眼の記者、小人、ジュレーマの8人残ってることなってる。 もしかしてジュレーマはカヌードスを出るという話のときに近眼の記者が「ジュレーマが力尽きてしまって」「ジュレーマがだめなんだ、だからぼくも…」と言っているあたりのあと走ってるあたりからジュレーマの幻覚…? ほんとは置いていかれてる? ほら穴の中でもジュレーマがいるように描写はされてるけど、高熱に浮かされた小人の視点だからなんじゃないのか…。 だから近眼の記者は男爵にジュレーマのことを聞かれても不自然に話を逸らしていたんじゃないの…。 男爵にカヌードス後の小人の話はしてるけど、ジュレーマの話はしてないんだよなあ。 ただの単純な著者のミスだろうか。 「大天使さまが天国に連れて昇りなさったんだよ」「あたしはみんなこの目で見たんだから」という締めは、「見た」とされるものの不確実性を示唆したものではないのか。 「眼鏡が壊れたせいで(略)何も見られなかった」近眼の記者の語りはどうなのか。 死者二万五千から三万という数も、その計算の元になったカヌードスの住居の数が「もう家なんてものじゃなく廃墟と化している家の数を勘定」したに過ぎない「数字をでっちあげてみた」ものに過ぎない。 結局ここで語られた全て、何が真実で何が真実ではないのか定かではないということなんだろうか。
  • 結城
    結城
    @aori
    2025年10月2日
    かなり終盤まできてるけど、まだ8人いるよな…? まだここからあと1人いなくなるの…。
  • 結城
    結城
    @aori
    2025年10月1日
    ぎゃー! 男爵何やってんだまじで…。 男爵もカヌードスに狂わされたの? エステラへの狂信という意味でもともと狂ってたの? いや違う、やっぱりカヌードスに巻き込まれて極端に振れて狂っちゃった感じがするなあ…。 男爵は作中でわりとバランス感覚がある人物として安心してたから結構ショックだ…。
  • 結城
    結城
    @aori
    2025年9月30日
    ついにあの男が…。 しかも狂信徒であるところのあいつを捕らえジャグンソのやり方で死体を辱める役割を負ったのが、宗教的禁忌を繰り返しそのせいで昇進を見送られている一兵卒なのグロテスク過ぎる。 共和国軍側も、この戦争の初期の戦いのあとにピレス・フェレイラ中尉が上層部に報告していたマンリヒャー銃の問題点が一切改善されていないせいで大きな損害を出しているし。 そもそもジャグンソとの戦闘経験のあるピレス・フェレイラ中尉(ともうひとりの少佐)を補佐につけようとした上層部の命令を一蹴し、ジャグンソに負けたことを「共和国の恥晒し」と後衛に回したモレイラ・セザル大佐の判断ミスが致命的だったということなんだろうなあ。 おそらくとても有能だったはずの士官が極端な理想主義によって切り捨てられ、最終的にはあのような最期を遂げねばならなかったという悲劇。
  • 結城
    結城
    @aori
    2025年9月23日
    ナトゥーバのレオンの「逃げる場所なんて、どこにもないんだよ」にそうなんだよなあ、カヌードスはそういう場所なんだよなと改めて思うと共に、いざとなったらお互いに殺し合おう(自殺幇助しあおう)という提案の狂気に気持ちが重くなった。 そしてその直後にお互いの愛情を確認し合った男女の「もう死んでもいい」が続く。 この対比よ…。
  • 結城
    結城
    @aori
    2025年9月22日
    いろいろあって最近全然読めてなかった『世界終末戦争』を久しぶりに読めた…。 「近眼の記者」、くしゃみでも馬鹿にされてきたのかー。
  • 結城
    結城
    @aori
    2025年9月7日
    社会のヒエラルキーというか権力構造から外れた存在たちが集まって社会が生まれそこに権力構造が生まれてるのも、信仰によって改心した元カンガセイロたちがカンガセイロ時代に培ったものを戦場で生かして英雄とされているのも皮肉だなあ。 アントニオ・ヴィラノヴァは戦争に導いたコンセリェイロの教義への怒りを明確に感じてるしねえ…。 ジョアン・アバージも改心して血の匂いを嗅がずに済むと思っていたのにそれまで以上のひどい戦いにまきこまれている、と述懐してるし。 そしてカヌードスの権力構造からも外れているのがジュレーマ、「小人」、「近眼(記者と書かれることも無くなった…)」で、ジュレーマだけ名前が与えられているのはカヌードスでも元の社会にでも望めば戻れる存在だからなのか。 男に求められて結婚したりというルートで。 男どもに振り回されていまに至るジュレーマの描かれ方を考えればそんなルートが幸福であるはずもないんだけども。
  • 結城
    結城
    @aori
    2025年9月7日
    カヌードスの主要な他の女たちがみなフルネームで表記されているのにジュレーマだけファーストネームのみなのも気になっていたんだけど、考えてみたらルフィーノもそうなんだな。 あとエステラ(男爵夫人)も。 もしかしてカナブラーヴァ男爵はファーストネームがでできてない…? ガリレオ・ガルとルフィーノの戦いはこの戦争(ジャグンソと共和国)の縮小構図かと思ってたけど、コンセリェイロとカナヴラーヴァ男爵の関係性の方かもしれないな。 共和国にあたるのはエパミノンダス・ゴンザルヴェスかな…。 ガリレオ・ガル(偽名)とコンセリェイロ(偽名)は対応してると思うんだけど。
  • 結城
    結城
    @aori
    2025年8月30日
    数日ぶりにゆっくり『世界終末戦争』読めたんだけど、やっぱり面白いな…。 かなり精神力必要だけど。 今度は彼女が「聾」に…? 彼女はあの世界で「女」であり「不妊」であることですでにハンデのある人物として描かれてると思うんだけど、さらにかー…。 それを言うと記者もだけど。 眼鏡が壊れて完全に近眼になる前からどのコミュニティでもみくびられている感じだったわけだし。
  • 結城
    結城
    @aori
    2025年8月23日
  • DN/HP
    DN/HP
    @DN_HP
    2025年4月15日
  • 枇杷
    枇杷
    @loquat
    2025年3月11日
    世界終末戦争読んでいる〜
  • みなと
    みなと
    @minato_nozomu
    2025年3月11日
    圧倒的な世界の終わりを書き切っている。そこから始めることができるのか。
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