李歐
16件の記録
まお@mao_ssss2025年11月25日読み終わった関係性オタクにはぶっ刺さります。と勧められた本書。 作中では膨大な時間が経過する。その中に通奏低音として「彼」の気配が漂い続ける。 彼が出てこない時間のほうが長いのに、私は主人公である一彰と同じ気持ちで彼を待ち続けた。彼を忘れることは一瞬たりともなかった。 触れ合うぬくもりがなくても、近くにいなくても、生死がわからなくても、恋焦がれることはできるのだと知った。 心臓を共有するふたり。それは比喩ではあるが現実で、同じ心臓を持つ2人の人間の関係が途切れることはなく、愛情が薄れることもない。一彰は彼を愛することで、自らをも愛し続けたのだと思う。 周りで死んでいく数多の人たちがいる中で、2人は生き続ける。五千本の桜が咲く村でこれからも生き続ける。終わりが明示されないラストはもどかしくも清々しかった。 もっともっとふたりの人生を見たいと思った。けれど、決着がつかないからこそ、これからも私の中ではふたりは生き続けるのだと思った。生死も、居所も、何も知らずとも、恋焦がれることはできるので。
つる@b_rxs42025年3月19日かつて読んだもう大好きすぎて わたしの持ちうる全ての語彙を使ったとしてもこの本の素晴らしさは表現しきれないのがくやしい。この本のおかげで今年の桜が楽しみ。桜の美しさに気づかせてくれてありがとう。
ほんのこ@honnoko2025年3月6日かつて読んだまたいつか私の高村薫作品はここから。 WOWOWでドラマ化もされています。 元になった単行本『わが手に拳銃を』も後から知って読んだんですが、書き直されているのでもはや絶版でしょうか? 「惚れたって言えよ」「年月なんか数えるな。この李歐が時計だ。あんたの心臓に入っている」李歐の言葉は一彰にだけじゃなくて読者にも深く刺さる。いや、イケメンだから許される。















