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9件の記録
きなこ@kinako20252025年11月9日読み終わった考えさせられる40代で図書館司書のソメヤは、20代のミナイのマンションでルームシェアをすることになった。若々しく健康体のミナイは、自分の体がしっくりこず、年寄りになりたいと思っている。 ソメヤは図書館で出会った70代の乙部幸子に頼まれ、彼女の40代の息子 正雄とデートさせられる。 気が進まないまま待ち合わせ場所のホテルに行くソメヤだったが。 年齢とは、自分の身体とは一体何なのだろうか。 誰しも歳をとるが、それは完全に納得してのことではなく、気がつくと体の節々がギシギシ言っているということもある。 ミナイは言う。 「自分の体を、細かい傷に色んな味のしみこんだ、丈夫でなかなか壊れないなじみの鍋みたいに思えるくらい、ただひたすら、気長に時間をかける。...」 それぞれの思いが交差して錯綜して、一緒にカレーを食べて。 人と関わることってこういうことなんだろうなと思う。



ryo@mybook122222025年5月6日読み終わった身体と、触れることについて。 お互いがお互いに思ってるような人間じゃなくて、あぁ、人間だ、って感じ。 誰かとだれかが接触するシーン、 特にソメヤさんがミナイのおでこに触れる瞬間が、なんともよかった。本当の意味で、他者に触れているような感覚があった。 「体があるからどこにも行けない」 「自分のかたちがわかるのは、ぶつかったときだけ」 「誰かと、何かがぶつかったとき、ようやく自分の輪郭がここまでだってわかる」





