何もかも憂鬱な夜に

30件の記録
- ピカリ@dlszubii2025年9月23日かつて読んだぼんやりと内容を覚えている。希望のような小さな光が見える話だったと思う。中村文則さんの作品は私の中でどの小説の場面だったかごっちゃになって分からなくなったりする。
- みちほ@full1moon5blue2025年9月14日読み終わった読み始めた瞬間から、独特な空気感に圧倒された。曇天を思わせる何かがそっと胸の内側に重く垂れ込み、その度に息苦しくなる。けれど静かに、確実に一粒の雨滴は彼の闇を慰め、無数になり浄化していったように感じる。そして結実した現在に、主人公が放った強く煌めく一閃の光のような言葉が胸を打った。どんな罪を犯していたとしても、命にはもっと真摯に、平等に向き合わなければいけないと考えさせられた。
- 佐々木朱鷺@Mimizuku772025年7月22日かつて読んだ実存主義的な話。僕らは生きている間に否が応でも幾つもの罪を犯してしまうし、取り返しがつかなくなる事も沢山あるが、それでも生を全うしようと思えた。困難に立ち塞がった時に何度も読み返している。
- ゆうか@yuka_10232025年6月27日文庫本のあとがきにて「読者に支えられている。生きましょう。」と。 命があることの責任は 自分が持つものではない。確かに。 明るく楽しく生きれるに越したことはないけど どうも電車に飛び込みたくなったり、刃物を振り回してみたくなったりする衝動にかられる自分もいて。 何不自由なく育ってきたつもりだけど 逆にそう思うことがしんどさで。 何もかも憂鬱な夜に本当に救われる一冊。
- よしかわ@yoshikawa2025年5月17日読み終わった読み終わった後、世界が静かになった気がした。ずっとサーーと耳鳴りがなっている感覚がする。 最後の山井と僕の会話と、その直前の主任が見せた手紙が対になっている気がした。 人は簡単に自分よりも弱い人を殴れるんだ。山井を殴っていたやつも、山井も、手紙を書いた人も変わらない。
- ぶんな@bunna2025年3月31日どうせ人は死んじゃうのにどうしてしんどい思いをして生きる必要があるのか。という問いに悩まされたことがある。この本を読んで、私自身に価値がなくても私の命には価値があるのだ、と知ることができてよかった。
- Puok読書室@kochisa2025年3月23日読書記録25-3 施設で育ち刑務官の職を務める主人公 担当する未決囚の若い男性は死刑を迎えようとしているが、そこには語られていない隠された事があるのか? 読んでいる間中ずっと憂鬱な闇に呑み込まれているようだった 「僕は人を殺した男で、そのような人間が、本を読んでいいのか-どのような人間でも、芸術に触れる権利はあると主任は言ってくれた」p184 終盤に記されるこの言葉と作中に登場するバッハの音楽になんとか救われた気持ち 重大犯罪と死刑制度を描く、暗い霧の中を彷徨うような作品