タイヤル・バライ 本当の人
11件の記録
犬山俊之@inuyamanihongo2026年1月20日読み終わった台湾「国家」に翻弄されてきた台湾原住民タイヤル族の100年を描く小説。 「国家」という概念を持たなかったタイヤル族が、どうして、ある時は「日本人」として、ある時は「中華民国人」として死ななければならなかったのか。 「日本は台湾を植民地にした」とか「国民党政権が台湾を統治した」というような教科書的な記述の背後で、一人ひとりの人間がどう生きてきたのかが丁寧に語られる。 高く掲げられた日章旗の下で、頭を踏みつけられ、腹を銃剣で突き刺されながらその日本兵を睨みつけたタイヤル族の怒りと無念。 また、のちの時代には中学校の寮生であったタイヤル族の少年は「三民主義万歳! 中華民国万歳!」「中華を愛す」と叫ばされる。一方で政府の横暴、資本の暴力によって山での生活は無残に破壊されてしまう様が描かれる。 現代の日本人にとっては、手頃な観光地として見られてしまいがちな台湾だが、過去にここで何があったのか、そして日本人が何をしたのか、我々には知る義務がある。帯にあるとおり「われわれは今こそ、この小説を読まなければならない。お互いの歴史を知るために」。 タイヤル族の言葉、台湾語(閩南語)、中国語が混じり合う本作を丁寧に日本語に翻訳された下村作次郎氏に最大限の敬意を表します▼









犬山俊之@inuyamanihongo2026年1月9日買った読んでる美しい表紙イラスト、装幀に見入ってしまいます。 感想はまたのちほど書きますが、やはり「日本が台湾を植民地にした」という事の理不尽さを考えずにはいられません。 個人の努力や夢、希望、そういった本来大切にしなければならない様々な事を、吹き飛ばして、全て踏み潰して、全くの無にして、この地を支配し、全く関係のなかった若者を兵士として南洋に送り、命を奪う。 当時の日本の政治家、軍部など指導者層は、植民地にされた側の個人の生活の事など考えなかったでしょう。では、当時の日本の庶民はそうした点について考えたでしょうか。当時の人には無理だったでしょうか。では、現在の我々日本人は、過去の植民地の人々の苦しみを、歯噛みする悔しさを理解することができるでしょうか。 そこがスタート地点だと思うのです。












