荷を引く獣たち

23件の記録
- 本屋lighthouse@books-lighthouse2025年8月19日読み終わったやはり本書を端的にまとめることはできないしすべきでもないのだけど、強いてそうしてみるならば、「(〜することが)自然(である)」というような認識を持つことの危険性に自覚的であれ、ということかもしれない。なにがあるいはどうなっていることが「自然」であるかを決めることには、特権性や暴力性が伴うということ。訳者によるあとがきもよかった。あとがきから読んでもいいかもしれない。
- 本屋lighthouse@books-lighthouse2025年8月16日まだ読んでる動物の権利を擁護する際によく使われる「知性」「(人間と同じ)感覚がある」といった尺度、つまり「能力がある」という考え方は、障害者の権利を擁護するときもあるにはあるが、基本的には毀損することになる。 などとまとめてみるが、この程度の簡潔さで収められるような代物ではなく、複雑に入り組んだ差別と抑圧の関係性が綴られている。やっと半分近くまで読み進め、とにかく常におのれの考え方を疑わざるを得なくなる鋭い指摘が続くのだが、それらはすべて著者自身にも向いているように感じられ、答えが出せるわけがないものをどうにか追求していることが伝わってくる。となるとこちらもどうにかついていかねばなるまい。
- 本屋lighthouse@books-lighthouse2025年8月11日読み始めた月曜日だけど祝日だからお店をあけていて、でも体内リズムは月曜日というおやすみに照準をあわせているのかなにか仕事をする気にもならず、お盆休みの課題本を1日はやく読み始める。 あらゆる「非人間化」に抵抗することと、人間を上位存在とし(人間以外の)動物を下位存在とすることへの抵抗は、同時になされる必要がある。
- 藤井佯@hitohitsuji2025年3月6日読み終わったこの手の本を読むと途方に暮れて死にたくなってしまうのだが、この本が生きるための本であることは疑いようもないことであり、最終章の「サービス・ドッグ」では非常に勇気をもらえた。(軽度)障害者として、動物を書く小説家として、多くの示唆を与えてくれる一冊だった。