花まんま
20件の記録
紫嶋@09sjm2026年7月2日読み終わった借りてきた昭和の時代を舞台に、「大人による幼少期の回想」という形で綴られる短編集。いずれの話も人の生と死の気配が色濃く漂い、そこに性や差別、幻想がゆるやかに織り込まれている。 回想の物語であるというのがポイントで、つまり作品はどれも子供目線で語られる。 まだ人の生き死にというものに対しても、性的なものや差別的なものについても、また現実と非現実の境界に関しても、大人ほど明確に意味づけや線引きをしていない(できていない)子供の目を通した物語だからこそ、全てが渾然一体となったありのままの形で展開する。 それを目の当たりにした子供たちも、なんとなく嬉しくなったり悲しくなったり、不安を覚えたり妙に悟った気になったり…という素直な感情を抱く。そこから生まれる柔らかさのようなものも、この本の味わいの一つに思う。 とはいえ、子供目線の物語であっても子供のための物語ではないので、登場人物の中にはひどいとしか言えない大人も沢山出てくるし、語り部だった子供の中にはその後悲惨な人生を歩んだ者もいる。幻想的な要素が組み込まれつつも、人間に関する描写は大変現実的であるところもまた、作品らしさかもしれない。 いくつか収録されている話の中でも、表題作の『花まんま』は、一番安心して読めるというか、あまり人間の醜悪な面に触れることなく、温かな気持ちになって終われるお話だった。 (この話は映画化もされたようだが、登場人物の設定などが大幅に改変されてる様子なので、原作は原作として読まれて欲しいと思う)
紬@tsumugu2025年11月23日読んでる花まんま それぞれの想い。人が人にしてあげられること。自分の立場からできることの限界。できなかったこと。その狭間で、心を使って、自分にできることをやる。「できない」を生きていく。その切なさ、美しさに、胸を締め付けられた。
紬@tsumugu2025年11月23日読み終わった凍蝶 小さい頃から差別され続けると、自分の中にまで、自分を差別し蔑む自分がいつのまにか幅を利かせて、周りから言われなくなってもそこから自由になれない、という状況になりかねない。 ふわりふわりと心許なげに舞う蝶が冬を越す、凍蝶のような強さを、美しさを、内に育てることができたら。
紬@tsumugu2025年11月22日読んでるトカビの夜 差別する側は心に「してしまったこと」を抱え、差別される側は、心に「したかったこと」を抱える。 弱い私たちは、どちら側にもなりうる。私たちにできることは、それに気づいた時に、一歩踏み出す勇気をもつこと、なのかな。
おでんち@odenchi2025年10月16日読み終わった連休にプライムで映画を見たので。 昭和30~40年代の大阪の下町で小学生が体験した話の短編集。 大阪ではないけど近しい子供時代だったので、時代背景がめっちゃわかる~! 「トカビの夜」もう苦しくなくなって飛び回ってるなんてよかったね~!って思っちゃう 「妖精生物」いたいた~学校帰りにヒヨコとか売ってた人!そして正体がこわ!((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル 「摩訶不思議」女好きなおっちゃんの話。これは笑ったし、女たちが仲良くなるのもいい話だぁ~ 「花まんま」会いに行くエピソードが映画まんまで映像が蘇った 「送りん婆」呪文が途中まで読み上げられたところでまさかとは思うがもしホントだったら…とゾゾっとした(Audibleだったのでw) 「凍蝶」自分ではどうにもならない出自のせいで友達がいない子の忘れられない出逢い 小学生くらいだとこういった不思議なものやオカルトちっくなものに惹かれちゃうのよね~ 小学生の時の感覚をちょっと思い出した
ばやし@kwhrbys_sk2025年4月29日読み終わった感想昭和の時代を回想する思い出たちは、どれも不思議な質感をしている。ノスタルジックで甘美な香りを漂わせながら、体験したことのない懐かしさが去来する。子供のころ感じた、不安と高揚感のちょうど間にあるヒヤッとした感覚を思い出す物語だった。














