箱庭クロニクル

22件の記録
- あやめ@ayame0814192025年6月30日読み終わった借りてきた読書日記不穏さとあたたかさが同居している不思議な感覚になる短編集という印象。 想像の余地が大きく残されているからかもしれない。 好き!とまではいかなかったけれど、きらいじゃない。
- おもち@alpaco2025年3月30日読み終わった吸引力強めの文章にグイグイと引っ張られる感じ。あっという間に読み終わるけれど、六篇の短編はどのお話も読後感が一筋縄ではいかない。はっきりしたわかりやすいラストではなくとも、気が付いたらほんのり違和感のある場所に引っ張られていく感じは読んでいるうちにクセになっていく。しっかりめの行間、余韻は好み。
- あんどん書房@andn2025年1月15日読み終わった文學界で知った作者で、人々の交流を描くのが上手い方だなーと思っていた。 短編集で、最初の作品「ベルを鳴らして」が特に好きだ。 戦時中にタイピストとして働いていた女性の回想物語なのだが、中国人だったタイピングの先生と学友との交流、そして抗いようのない時代の流れを描きつつ、最後は全ての鍵がはまっていくような美しく切ない展開。これはものすごい作品を読んだなという感想。 他の作品に関しても、時代や状況は様々だけど、絶妙な設定を用いながら現代的な問題に切り込んでいるなと思った。 五作目「あたたかくもやわらかくもないそれ」の書き出し 「ゾンビは治る。マツモトキヨシに薬が売ってる」(P176) は個人的に現段階で2025年ベストオブ書き出しです。 切り絵:Teresa Currea