死者宅の清掃

11件の記録
たにこ@chico75_114272025年10月11日読み終わった日本で東日本大震災で被災し、韓国へ帰国後に特殊清掃員として働き始めた著者のエッセイ集。 貧困と孤独死のつながりを指摘する冷静さもありつつ、死者への温かい視線が胸を打つ作品だった。 翻訳者の方も拉致被害者で執筆されているとのこと。訳者あとがきも素敵で読了後に心が温かくなりました。 心配性の人よ、つまらない心配事ができたら、その日のうちにきれいに吹き飛ばしてしまおう。それでも不安や心配のかけらが残るようなら、雑巾がけをするように、手を大きく左右に振って払いのけよう。もしあなたが賢い清掃員なら、怖さや疑念の雲に隠れてしまった一日一日の幸福を、掃いて拭くという、あなたの特技を見つけ出すのだ。(p168)

ゆずりは@setsu03121900年1月1日買った読み終わった韓国の特殊清掃作業員のエッセイ集(蓮池薫・訳) 病死や自死などの理由で孤独死したり、通常の清掃業者に断られるほどの状況の部屋を片付ける、特殊清掃作業という仕事。 目を背けたい描写なのに、もうこの世にいない住人に語りかける筆者の視線はあたたかい。死を近くに感じることで、淡い光のようにうっすらと生きる意味を感じる本。














