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ゆずりは
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@setsu0312
日本大通り駅近くのLOCAL BOOK STORE kita.で、一棚書店『本の定食屋 ゆずりは』をひっそり開店中
  • 2026年8月12日
    最後の花火
    最後の花火
    ノンフィクション作家、佐々涼子さんの最後の連載記事『愛と勇気とサムマネー』で知った、横浜こどもホスピス「うみとそらのおうち」 残された時間が少ないお子さんと家族の「一緒にお風呂に入る、友達をよんでたこ焼きパーティーする、家族で川の字で並んで寝る、思いっきり遊ぶ、花火を観る…」今まで治療のために諦めてきた、したいことを実現させてくれる場所。 死をテーマにした著作が多かった佐々さん自身も病にかかり、終末期医療を受ける当事者になった。佐々さんへのインタビューの中の「早めに人生を卒業することは、誇らしくもありもっと遊んでいたかったな、という寂しさもあり… 」という言葉が心に残った。
  • 2026年8月2日
    その日暮らし
    その日暮らし
    装丁が綺麗で気になっていた本。初・坂口恭平は、装丁から想像したのとまるで違って、全然フワフワしてなかった。 躁鬱病については絲山秋子の『絲的ココロエ』で、自分の想像以上に大変な状態らしいと理解しているけれど、坂口さんの場合、自分よりも弱い(と思われがちな)立場の息子や娘にも打ち明けるところが、開かれた家族関係だなと思える。奥さんの度量の深さが素晴らしい。 一番時間をかけて読んだのが、あとがき。 何度か咀嚼して読みたいと思う。
  • 2026年7月29日
    他人の手帳は「密」の味
    読書会でお借りして読んだ本。 紙の手帳じゃないと、スケジュールを把握できない活字派だけど、手帳を「読む」ととらえたことはなかったなぁ…。 日記じゃなくて手帳、というところが罪悪感少なめでいいのかも。
  • 2026年7月27日
    ハコウマに乗って
    役所広司主演「すばらしき世界」公開(2021年2月)前後の、西川美和監督のエッセイ。 前半の『遠きにありて』はNumberに連載されていたので、スポーツの話が中心。 2020年4月の「春よ来い。」 「映画も、人に観られて初めて映画として誕生する。時間軸はずれていても、観る者との共同作業だ。(中略) …ああ、ムズムズする。競技場に行きたい。見ず知らずの隣の人と、同じところで声をあげたい。そして、割れんばかりの大声援にもポーカーフェイスを貫いたまま、目を疑うような奇跡を起こして、「観たか」と背中で意気がる選ばれし人々を、この目で見たい。競技場に、春よ来い。」 夏の甲子園中止「見られるはずの花は。」 あの時期、一度きりの瞬間を全ての人が反故にしていたやりきれなさが詰まっていて、ちょっと泣いた。
  • 2026年7月25日
    人生最後のご馳走 (幻冬舎文庫)
    淀川キリスト教病院のホスピスでは、金曜日に入院患者からリクエストを募り、土曜日にそれぞれがリクエストした料理が配膳される。 『あなたが今食べたいものを提供する』=『あなたを大切に思っている』という医師と、「食べられる間は、食べたいものをおいしく食べてほしい」という看護師、料理人。 患者、その家族、栄養士、料理人、医師、看護師、に限られた時間の中で取材を重ねた血の通ったルポルタージュ。 若松英輔の解説も、言葉の宝庫。
  • 2026年7月22日
    その日東京駅五時二十五分発 (新潮文庫)
    『ゆれる』『永い言い訳』の映画監督、脚本家、小説家でもある西川美和が、伯父の手記をもとに書いた短い小説。 主人公は春に召集されたばかりの19歳の通信兵。所属していた部隊が8月14日に解散した翌日、終戦を誰もがまだ知らない中、五時二十五分発の列車で故郷の広島へ向かう。 『全てに乗り遅れてしまった少年の空疎な戦争体験(あとがきから)』 淡々とした主人公の描写が、あの戦争をリアルに感じさせる。 今年公開予定の新作は、戦争孤児をテーマにしているという。公開が待ち遠しい。
  • 2026年7月22日
    破れ星、燃えた
    脚本家、倉本聰の自伝。 田中邦衛の訃報を聞いた脚本家は『北の国から』を本当はどう終わらせたかったか… 北海道に土地を買い、丸太を運び、木の皮を剥いて小屋を作ることから始まった富良野塾についても詳しく書かれていて、自然との共生に興味のある人にはぜひおすすめ。 往年の俳優たちのエピソードもたくさん。人生の最後まで演じることを諦めなかった名優たちの情熱にも胸を打たれる。
  • 2026年7月8日
    植物図鑑
    植物図鑑
    『阪急電車』がよかったと話したら、友人がすすめてくれた本。今さら?なくらいポピュラーだったことを知る… コロナ禍で外出自粛中に、近所の草花を調べて歩く、という遊びをしていたので、「サンジソウ」や「ヘクソカズラ」は懐かしい。名前のとおりサンジソウ(ゴゴサンジ?)が本当に午後に咲くのを実際に見ると、ほぉ〜!ってなった。 ツクシやフキノトウは子供の頃によく摘みに行ったし、近所に自生しているので、ツクシの佃煮、フキノトウ味噌は年に一度のお楽しみ♪ 内容は、娘世代を見ているような感じ。かわいい小説でした。
  • 2026年7月4日
    私はヤギになりたい ヤギ飼い十二カ月
    読書会の友人から「内澤さんが好きならこの本は?」と教えてもらった本。 小豆島でヤギと暮らす筆者の、「ヤギの食べ物を調達すること」が本の大部分を占める。 小さな畑で野菜を作っていると、草の勢いがすごくて「もしヤギがいてくれたら…」と思うことがある。しかしこの本を読むと、「実際に飼うとなったらこんなに必要なの⁉︎おまけに草の好き嫌いもあるんだ…。」と奥深い。 生き物の群れを相手にすることは、体力と覚悟が必要だと、よくよくわかった。
  • 2026年6月28日
    生き抜くためのごはんの作り方
    『14歳からの世渡り術』シリーズ 16人の料理家たちのメッセージ+簡単レシピ 「自分で作ること」=自立、自由、と料理家たちは語る。お金を稼ぐことも自立だけど、自分が食べるものを自分でコントロールできることを「自立」とよぶ考え方に強く共感する。 きじまりゅうた氏のいう『段取り力』 深夜に食べる「卵入りカップラーメン」が秀逸 カップラーメンに卵を落とすだけのレシピを 「昼間のうちに考え始め、本当に食べたいのかを夕食後に決断、勉強机の周りを片付ける、箸とティッシュを用意し、もし食べたくなった場合のラーメン雑炊の冷やご飯、こぼしたら拭く、最後に容器や箸をあらって片付ける」ところまで言及。自分に食べたいかどうかを聞く、って大事。
  • 2026年6月24日
    結婚とわたし (ちくま文庫)
    『かわいい結婚』でリアルな結婚事情を描いた、山内マリコさんの同棲時代から結婚3年目までの連載をまとめたエッセイ。 よくここまで言語化してやり合ってきたものだわ〜と感嘆するくらいの「フェミ闘争」! 感化された夫氏が、マリコさんに反論できる戦士になってゆくさまも立派。 P.305〜310の「夫が心のシャッターを二重下ろしている中」、「弾が切れるまで撃ちつづける」マリコさんの「至近距離からのバズーカ砲」は圧巻。読んでいてハラハラするけど、マリコさんに強く同調している自分に気づく。
  • 2026年6月23日
    冥土レンタルサービス
    『お梅は呪いたい』の藤崎翔の連作短編。 「死後49日間だけ、生き物をレンタルして現世に帰れます」という冥土レンタルサービス。 登場人物がうすーくつながっているので、最後まで読んでから「そうだったのか!」と読み返して伏線回収を確認する楽しみがある。 安心して心を遊ばせられる小説。
  • 2026年6月19日
    急に具合が悪くなる
    急に具合が悪くなる
    読書会で紹介されて、お借りした本。 8便での宮野さんの「痛みと死において自分を取り返し、その自分に立ち止まるために語りを紡ぎ出す。これを哲学する者の業と言わずして何と言うのでしょうか。」が胸を打つ。 『死』が遠い未来ではなくなってきたいう宮野さんに対して、それ(死)について聞きたいと直球を投げる磯野さん。その返事として「信頼と約束」について語る宮野さん。 第7便が一番心に残った。
  • 2026年6月14日
    偶然の装丁家 (就職しないで生きるには21)
    読書会で紹介した本 川内有緒『晴れたら空に骨まいて』の「インドの星の王子さま」で紹介された、矢萩多聞という装丁家に興味を持って探した本。 「もう学校には行きたくない、インドで暮らしたい」という14歳の多聞さんの願いを叶えて数年間インドで暮らす家族、特にアバンギャルドなお母さんが魅力的。 学校でよく聞かされる「目標を持って努力しよう!」の対極にある生き方。 心と身体に心地よいものを選択した結果、インドで暮らす→絵を描く→装丁をする→京都で暮らすという生活にたどり着いた、という柔らかな強さを感じる。 多聞さんが出会う編集者や出版社の人たちの、本を作ることへの職人気質がビシバシ伝わってきて、紙の本はまだまだなくならないぞ、と希望を持ちながら読んだ。
  • 2026年6月11日
    葬送の仕事師たち
    佐々涼子さんが解説を書いているので気になって買ったものの、重いテーマなのでしばらく積読していた本。 「エンジェル・フライト」でエンバーマーや納棺師の仕事を知ったけど、火葬場職員の仕事をこの本で初めて知った。「どんな人も誰もが同じ」を、哲学者や宗教家よりも一番身近に感じているのがこの人たちかもしれない。 葬送の仕事を選んだ人たちの中に「あっちの世界に行こうと思ったことがある」という言葉が異口同音にでてくる。現場を取材させてもらうことから始まり、血の通った言葉を引き出した筆者に感服した。
  • 2026年5月28日
    できない相談
    短編というよりは、日常のハテナ?を鮮やかに切り取ったショートショートの数々。 『2LDKの攻防』『電球を替えるのはあなた』は程度の差こそあれ、同居生活をしたことがある人には思い当たるところがあるはず… 核心をついてて嫌味がなく後味スッキリな掌編。軽く読める文章の中に「巧いなぁ〜」が詰まっている。
  • 2026年5月24日
    心を整える。
    心を整える。
    東日本大震災の1週間後に刊行された本で、大ベストセラーになったのは知っていたけれど、今まで読む機会がなかった。 最近心が散らかっていていた上に、仕事でも壁にぶち当たる経験をして、何か心に効く本はないか…とこの本のことを思い出して読んでみた。元気いっぱいの時なら読み飛ばしそうな文章が素直に入ってくることに驚き、少しずつ落ち着きを取り戻すきっかけになったような気がする。 人との出会いのように、本と出会うのも良い時期というものがあるんだな、と思う読書体験だった。
  • 2026年5月20日
    もうレシピ本はいらない 人生を救う最強の食卓
    読書会で、生活のダウンサイズが話題になったのがきっかけで、この本が目に留まった。 冷えたビールが必需品の私にとって、冷蔵庫を卒業するのは無理かな。 でも、「良い調味料を種類少なく、お味噌汁とぬか漬けと、近所のお豆腐屋さんで買ってきたがんもどきや厚揚げを焼いたの、野菜茹でるついでに燗酒もつけちゃう」食卓は簡単で楽しそう。ぬか床を冷蔵庫から出す勇気がまだ出ないけど… 全部真似するとストイックすぎるけど、レシピ本によくある、(A)だし汁大さじ3、醤油大さじ1、みりん大さじ1、砂糖小さじ1)から自由になるヒントが詰まった本。
  • 2026年5月19日
    挑む人たち。
    挑む人たち。
    読書会で借りた本。面白かった! 世界で活躍する山岳ガイドの倉岡裕之さんの「怪我を克服していく過程もまた、ひとつの『冒険』だったのかな」という言葉に親しみを感じ、未踏峰のルートを登るクライマー平出和也さん(インタビューの後、2024年にK2で遭難)の「見知らぬ世界のスタート地点に立てたらそれは成功ですよ」という言葉に心を打たれた。 石川仁さんの『船そのものが生態系』という葦船で旅をする計画は、自分にとっての理想郷のような話で、読んでいてワクワクした。
  • 2026年5月13日
    野良猫を尊敬した日 (講談社文庫)
    穂村さんのエッセイは「そうそう、そんな思いをしたことが確かにあった」と思うけれど、日々の生活では忘れてしまうような、小さな小さな心の機微を思い出させてくれる。 笑えるエピソードがほとんどの中、「がんばれない」の最後のくだりでちょっと涙した。 「私は自分が生きている世界が平和であることを強く願っている。みんなの命が危険に晒されるような非常事態の下では、私のようにがんばれず、しかも、他人と助け合えない人間は、存在を許されないだろう。自分の弱さについてあれこれ考えて、一つずつ文字を並べて、それで御飯が食べられる日が、一日でも長く続きますように。」
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