通天閣
15件の記録
youm@youm2026年1月30日読み終わった通天閣付近で生活する男女の生活や想いが描かれている。 2人とも生活圏は限られていて、その中で出会う・見かける人への偏った想いや決めつけは人間らしくてとても面白い。諦めているようで諦めきれず、過去を振り返りつつ現実には冷めている。 終盤2人が通天閣である出来事に巻き込まれるシーンでは、それぞれが胸に秘めていた想いが爆発する。それは天に通ずるのではないかと思わされる。 通天閣のように黙っていつもそこにいて見守るのもいい、人を愛そうと思えるのもいい、そうできる自分でありたいと思った。

Ellie@Ellie2026年1月21日読み終わった読了初めての西加奈子。 すごくよかった… 人間の一番根っこにある(と信じたい)「情」のようなものを丁寧に掘り起こすようなお話だった。 西加奈子さんの文章、観察対象にとてもカメラが近い。丁寧に丁寧に積み上げられ次第に輪郭を帯びていく人物たちの人間くささに親近感を抱かずにいられない。でも読み始めた時は文字だらけの紙の黒さにびびった。 工場の新入りくんに子供が産まれて、ママと通天閣に登って、そこからの怒涛のクライマックスまでの疾走感とカタルシスが素晴らしい。泣いた。ズビズビ泣いた。 つらい経験がある、という一点だけで藁のように蜘蛛の糸のように細い細い今にも切れてしまいそうなだけど確かな救いの手を差し伸べられる人間という生きものが愛おしくなった。自分に余裕があるからではなく、辛かった気持ちを覚えているから、あなたの辛さそのものはわからなくても辛さの辛さはわかるから、という点でたとえその時だけだとしても繋がろうとできる性質の愛おしさ。 雪ちゃんがたどりついた「愛そう」という答えは、奇しくもここ一年弱自分がずっとトンネルの中を彷徨いながら見つけ始めたものと近い気がする。何年も前に古本屋で一冊百円で買ったまま本棚で埃をかぶっていたこの本を今読んだということにも不思議な縁を感じた。


anko@books_anko2025年8月3日読み終わった大阪旅行に持っていくと決めていた『通天閣』 通天閣の近くで暮らす人々の物語 人生に楽しみもなく、やるせない思いを抱えながら生きる男と女 淡々と過ぎていく日常の中、最後には温かい何かを心に残してくれます









