ブエノスアイレス食堂

ブエノスアイレス食堂
ブエノスアイレス食堂
カルロス・バルマセーダ
柳原孝敦
白水社
2011年10月8日
10件の記録
  • iram iram
    iram iram
    @booklover0214
    2026年2月27日
    赤子のうちに人肉を食べてしまった男の顛末が小説のいちばん大きな話で、まあ怖いし不気味だしなんだけど、アルゼンチンに渡ってきた移民たちの歴史が修辞たっぷりに語られるのは独特のリズムで、おもしろく読んだ。
  • ぬの
    ぬの
    @nuno_nonaka
    2026年2月26日
  • ピエ
    ピエ
    @pie_202
    2026年2月20日
    面白かった…! これまで読んだスペイン語文学の中で5本の指に入るほどに好きかもしれない。 表紙は親しみやすそうなレストランの写真に『ブエノスアイレス食堂』のタイトル、小粋なビストロにまつわる物語であることは想像に難くない。しかし小さく書かれた原題は"Manual Del Caníbal"―「食人者の指南書」、この本はカニバリズムを描いたノワールでもあるのだ。 ただ、物語が猟奇的な方向に動き始めるのはラストにかけての3分の1ほどで、私はむしろ先に来る年代記的な部分が気に入った。 ブエノスアイレス食堂の開店前夜から主人公のセサルが生まれるまでの時間の流れを、短い章ごとに繰り返す構成が面白い。各章にテーマがあり、それに沿って数十年の流れが記述される。事実がミルフィーユのように重なり、物語が徐々に堆積してゆく感覚が新鮮だった。 食堂を継承していくイタリア移民たちの描写に、彼らを取り巻く政治や社会情勢が巧みに織り込まれており、20世紀アルゼンチンを描いた時代小説としても興味深く読んだ。 カニバリズムの描写はかなりシンプルであり、グロを期待して読むと拍子抜けするだろう。 恐怖を煽るような描写はない。過剰な暴力や血肉の生々しさを強調する表現もない。牛や豚と同様に解体され、それまでに出てきた他の料理と変わらず、工程が簡潔かつ整然と描かれる。 これまでのレシピの淡々とした描写は、食人においても同じ冷静さで記述し続けるために用意されていたのでは、と思わせる。 読み終えた直後は、割とあっさりした話だったな…という感想を持った。しかしラストをよく思い返してみると、この物語はまだ終わっていないのでは、という気がしてきてぞっとした。ブエノスアイレス食堂の秘伝「南海の料理指南書」はセサルと共に失われたが、セサルが心血注いで書き残したレシピ、おそらくは「食人者の指南書」であろうそのレシピは、まだ食堂に残されたままなのでは…そして次にブエノスアイレス食堂を受け継ぐ料理人が、そこで見つけるのは…ブエノスアイレス食堂の新たな秘伝となる指南書は…
  • ピエ
    ピエ
    @pie_202
    2026年2月5日
    原作が良いのか翻訳が良いのか(おそらく両方だろう)、文章のテンポがよく、ぐいぐいと読んでしまう感覚がある。 言葉で描かれる料理があまりにも美味しそうなのは言わずもがな、人の外見や風景の描写に使われる独特な言葉に妙な説得力があり、本からイメージが押し出されてくるような気がする。例えばブエノスアイレス食堂の創設者である若きカリオストロ兄弟の描写に、「…、白い肌は海風に鍛えられていた。暗い色をした目がそんな肌の上で黒光りするさまは、あたかも海面にばらまかれた石油のようだった。…」(p14)というのがあり、印象に残った。 ※私の読んだ範囲ではまだ一般的な(異国風であってもヨーロッパ趣味的な)「料理」の描写しか出てこないが、本作はカニバリズムを主体として扱う文学であるため苦手な方は注意してほしい
  • とと
    とと
    @toto_chan
    2026年1月7日
  • gato
    gato
    @wonderword
    2026年1月7日
    カニバリズムを扱った作品ってたびたび話題になるけど、この小説のことは聞いたことがなかったなぁ。最近図書館で南米棚をうろうろしているので、偶然見つけた一冊。 生後7ヶ月にして母の乳房に齧りつき、そのまま死んだ母の肉を喰らって生き延びた赤子のお話から始まるのだが、そこからすぐに時が約百年遡り、イタリア人の船乗り兄弟がアルゼンチンに移住する場面へ移る。この兄弟が開いた「ブエノスアイレス食堂」はやがて死骸と赤子の発見現場になるのだが、前半部ではそこに至るまでのレストランの百年史をユーモラスに描く。語り手は代々のシェフ一家に暖かい目線を向け、シンパシーを寄せているけれど、戦争と軍事独裁に翻弄されて人びとはあっけなく死んでいく。その落差がよかった。 冒頭の赤子が生まれると歴史は彼の物語に収斂していくのだが、ここで小説のジャンルが変わる。ノワールっていうわりにみんないい人だなぁと思っていたら、終盤だけいきなりサイコパス犯罪小説になる。この切り替え自体は斬新で面白かったけど、犯罪モノとしては杜撰なハンニバル・レクターでしかないので若干飽きてしまった。でも心理描写をしない作風なので、作中では愛に飢えて云々とかエディプス・コンプレックスが云々とかの分析を聞かされないのはよかった。
  • 踏み跡
    @fumiato_24
    2025年11月10日
  • 綾隅
    綾隅
    @arikuru9
    2025年6月27日
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