夏を喪くす

11件の記録
- rkm @ All you need is 💙@rkm172025年8月5日買った読み終わった@ PASSAGE by ALL REVIEWS(パサージュバイオールレビューズ)はじめて読んでみた原田マハさんの作品集。 主人公のようなキャラクター設定は男性ならばたくさんあったわけだけど、それを女性にしたとき読者がどう思うか…が問われてるのだろうと。 こういう小説の女性のキャラクター設定が「あたりまえ」に受け止められるようにならないとジェンダーギャップが日本はまだまだ。 今年は旅行にいけそうにないので、自分にとっては舞台設定もよかった。NYCも沖縄も高知も行きたいです。
- はる@haru_reads2025年7月26日読み終わった『天国の蝉』 お父さん、お父さん、 もっと真面目に上手く生きていたら、 もっとそばにいて、父親でいてくれたの? 自分よりも、誰よりも、 本当は、娘に幸せになって欲しかった。 ろくでもない人でも、やっぱり範子の父親はあの人だけ。 世界でたったの一人のあの人だけ。 本当は愛に溢れていたんだねお父さん。 今でも娘を想っているんだね。 『ごめん』 自分の犯した事も、 夫の犯した過去も、 すべてを背負って生きていくと、 静かに覚悟を決めたように思った。 夫が、一万二百円を払い続けていた意味を考えると あの場所にいたおかみのためだけじゃないような気がして、 どうしても切なくなってしまう。 『夏を喪くす』 青柳が咲子へ返した願いごと、 咲子が何を願ったのか それはきっと、空と橋と咲子だけしか知らない。 わたしもいつか、 “自分にとっての夏”を喪くす日がくるのだろうか。 そのとき、どんな気持ちで、 わたしは秋を迎えるのだろう。 『最後の晩餐』 ジョセフィンが差し出した右手を、 なぜ麻理子はためらったのだろう。 結局、あの部屋の家賃は誰が払っていたのだろう。 クロがいつか、帰ってきますように。 マリの作るラスト・サバーを、もう一度食べられますように。 4つの物語に、もっと知りたいことがたくさんある。 彼女たちのこれから先のことは 私たち読者は誰も、これ以上知ることのできないもの。 喪失感と余韻を残して 彼女たちの人生のほんの一部を見送りました。