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さとう
さとう
@satoshio
  • 2025年12月31日
    発芽/わたくしが樹木であれば
    冬休み四冊目。 readsで知ってから、ずっと探していた一冊。 やっと見つけた。 都会の大きな本屋さんは、やっぱりすごい。 ◇体などくれてやるから君の持つ愛と名の付く全てをよこせ →心ではなく、体という差し出し方が辛い。 愛を与える側ではなく、愛を奪わなければ生きていけない側の言葉なのだと思ってしまう。 ◇川ならばあなたを避けて流れたい底の暗さを見せないように →川は本来、すべてを運び、濁流さえ抱え込む存在なのに、「避けて流れたい」。 相手を思う優しさゆえに近づけない、その感情に強く共感した。
  • 2025年12月30日
    ピアノを尋ねて
    ピアノを尋ねて
    冬休み三冊目。 久しぶりに読む海外文学だった。 ラフマニノフの《ヴォカリーズ》に、かつて自分自身も心を乱された記憶があるからか、物語にすぐに引き込まれてしまった。 描かれているのは「老い」と「孤独」という、決して軽くはないテーマ。 けれどその重さが、文章の美しさと強く対照をなしていて、かえって心に残りやすかった。 訳者あとがきで触れられていた、中国語タイトルの「琴」が「情」と響き合う掛詞であるという点も印象深かった。 こういうときに、もう少し知識の引き出しがあれば最初からより深く楽しめたのかもしれないと思い、少しだけ悔しい。
  • 2025年12月27日
    星のうた
    冬休み二冊目。 このシリーズは毎回装丁にうっとりしてしまう。 ✴︎死はずっと遠くわたしはマヨネーズが星型に出る国に生まれた(くどうれいん) ✴︎ひらかれて文庫本からこぼれたる言葉も冬の星になりたり(斎藤美衣) ✴︎わたくしを一人忘れてゆく船の火星をめざす軌跡がきれい(鳥さんの瞼)
  • 2025年12月22日
    まっすぐ生きてきましたが
    「乃木坂の一人だった」という印象しかなかったけれど、こんなふうに世界を受け取り、言葉を選んで生きてきた人なんだと知った。 「まっすぐ生きてきましたが」というタイトルも、立ち止まって振り返る前置きのようで好きだった。
  • 2025年12月17日
    ふたりの窓の外
    恋愛のかたちとして語られがちなものから、そっと外れたところにある関係性が好きだった。 喫茶店でお互いに読書をしようと決めて、手に取った本がこの本だった。 作中には、読書をする場面が度々あらわれる。相手が読んでいた本をこっそり覚えておいて、後日その本を探して読む。そういう行為そのものが、いま私が『ふたりの窓の外』を読んでいる理由でもある。 物語は、大きな出来事を起こさない。 ただ、窓の外の景色が少しずつ変わっていくように、ふたりの距離もまた、静かに移ろっていく。 いい本だった。 本にも、人にも、いつ良いものに出会うかはわからない。
  • 2025年12月13日
    やっと言えた (シリーズ ケアをひらく)
    前作の衝撃が強く残っていて、今作も読まなければならないと思い、手に取った。 今作はカウンセリングを主軸に据えて、自分の根底にある感情と向き合うことの過酷さや、その過程に伴う覚悟について書かれている。 作中で語られる、人とのコミュニケーションを「支配―被支配」「主―従」という構図でしか捉えられなくなっていた、という記述が印象に残った。過去の経験が、関係性の見え方そのものを限定してしまうことが示されている。 これまで、性暴力被害者が性を乱雑に扱っているように見える行動に疑問を抱いていたが、本書を通して、それが心理的な構造から行動へとつながっている可能性があるのだと理解できた。
  • 2025年11月28日
    寡黙な死骸みだらな弔い
    寡黙な死骸みだらな弔い
    こわい。登場人物たちの感情に共感を覚えてしまうことがこわい。私の感情も煮詰めたら、こんな結末になってしまうかもしれない。
  • 2025年11月23日
    密やかな結晶 新装版
    長旅のお供として読んでいた。消滅していくひとつひとつの事柄の説明をそのまま辞書に載せたいぐらいに素晴らしいかった。 小川洋子さんの作り出す世界にどっぷり浸かってしまって、もう抜け出せないかもしれない。
  • 2025年11月23日
    密やかな結晶 新装版
    弾丸帰省中。読んでいる。 「ただの小さな紙切れかもしれないけれど、この中には奥深いものが写し出されているんだ。光や風や空気や、撮っている人の愛情や喜びや、撮られている人のはにかみや微笑みかね。そういうものはいつまでも心に残しておかなくちゃいけない。そのために写真を撮っているんだからね」
    密やかな結晶 新装版
  • 2025年11月17日
    傷の声
    傷の声
    「あなたは読まない方がいいかもしれない」 そう何度も忠告されたのに、読んでしまった。 この本は、奥底に沈んでいた痛みが、静かに浮かび上がってくるような本だった。 私は共感性疼痛の傾向があって、誰かの傷や息の乱れを読むだけで、自分のなかにも同じようなものが入り込んでくる。だから読みはじめてすぐ胸がつまった。たった1行に触れただけで息が苦しくなり、本を閉じた日もある。 それでも、本を閉じても、気配は消えなかった。胸の奥にゆっくり残って、苦しいのに、どこか確かな感じもした。 アルコールに頼ってしまう理由が似ているところもあって、「これは遠くの誰かの話じゃない」と思いながら読んでいた。 読み終えるまで、ずっとしんどかった。けど、読んだことを後悔してはいない。 塔子さんは私よりひとつ上の26歳。 だけど来年からは、私が年齢だけを追い越していくんだと思うと悲しくなる。 本の中に死生観についての言葉があって、「死なない限り重石から解放されることはない。人生は重たい」という一文があった。 「少しでも楽になれていたらいいのに」とも、「生きていてほしかった」とも、どちらも軽々しくは言えない。私の言葉では、どうしても外側の安全な場所からの言葉になってしまう気がする。 ただ、その痛みを言葉にしてくれたこと。その言葉が、読んだ私の中で静かに生き続けていること。それを大切にしていきたいと思う。 痛みに触れるのはこわいけれど、その痛みが言葉になって目の前にあらわれたとき、自分の中にも名前のない“声”があったことに気づく。 この本は、その気づきを教えてくれた。
  • 2025年11月11日
    花を見るように君を見る
    花を見るように君を見る
    素敵なおともだちが読んでいて。 「眠る前の祈り」をどこかで読んだことがあった気がする。「そんな人として」「愛する気持ちがあっても」「言葉を惜しんで」がすき。
  • 2025年11月10日
    「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。
    心をすり減らしながら「女」というものを盾にしてきたから、痛いほど共感してしまった。 「自分の文章で自分の被害を書くのは、自分の肉を自分で取り出すようなことだが、人の文章で自分の被害が書かれるのは、肉を人に取り出された気がする。いくら優しく切り取られても、それはやはり痛い。自分の感覚を確かめながら自分で切り取るのとは違う」
  • 2025年11月4日
    中澤系歌集 uta0001.txt
    「3番線快速電車が通過します理解できない人は下がって」 ずっと前にこの一首だけは知っていて、ずっと頭に残っていた。
  • 2025年10月30日
    フルーツバスケット(8)
    今日子さんすき…!! 環境の変化で、本をあまり読めない代わりに漫画を読んでいる。『フルーツバスケット』刺さりまくりで感情移入してぼろぼろ泣いてる。
  • 2025年10月18日
    ネガティブ・ケイパビリティ
    おすすめされて。 8〜10章のシェイクスピアと紫式部、教育、寛容についてが特に興味深かった。引用されていた『きけわだつみのこえ』が忘れられない。 「寛容は大きな力は持ち得ません。しかし、寛容がないところでは、必ずや物事を極端に走らせてしまいます」
  • 2025年10月12日
    あなたの名
    あなたの名
    装丁に一目惚れして購入。 息をひそめるような、静けさを持った作品だった。 「狭く、乏しい記憶をつなぎとめておける、たった一本の杭が欲しい。それを呟くだけで、わたしが何遍ともなく記憶をさまよい、目にしたことも、みえなかったことも、それらすべてをそのまま意味する、生まれなかったあの子の名前が欲しい。」
  • 2025年10月11日
    ひらめちゃん
    ひらめちゃん
    家族や友だち、周りの人へのあたたかさを感じられるエッセイで読んでてほっこりした〜〜。 ○みんな水で、わたしも水だ。 そのことが、まるでちいさな海を抱えているように思えて、それぞれにちいさな海があるんだ、と想像すると、しずかで穏やかな感情がわきたってくる。 ○大人になったわたしは今も、ちづこおばあちゃんに聞いてほしいことがたくさんある。
  • 2025年10月7日
    庭に埋めたものは掘り起こさなければならない
    まだ自分でも消化しきれてない気持ちを引っ張り出された感覚になっている。読むの苦しかった。涙も出てしまった。 齋藤さんのように、わたしも自分との対話をしなければならない。
  • 2025年10月6日
    物語の役割
    物語の役割
    小川洋子さんの小説に浸っていたら、「そんなあなたに」とおすすめされた本。小川洋子さんがさらにすきになった。 「自分の記憶の形に似合うようなものに変えて、現実を物語にして自分のなかに積み重ねていく。 そういう意味でいえば、誰でも生きている限りは物語を必要としており、物語に助けられながら、どうにか現実との折り合いをつけているのです。」
  • 2025年10月6日
    死のやわらかい
    死のやわらかい
    鳥さんの瞼さんの著者紹介がすきで、その中でこの第一歌集については「きれいな本にしてもらいました」とあった。予想以上にきれいでうっとり眺めたくなるような本だった。死という選択が近くにある人たちの言葉はなんでこんなにきれいなんだろう。 「くりかえしくりかえし壊れる美しいですかもがきながら生きるのは」 「名を持たず死にゆくひかり、一瞬の空が優しくありますように」
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