編棒を火の色に替えてから
13件の記録
ゆに@nr_niji2026年1月18日読み終わった軽やかで清潔で読んでいて気持ちのよい詩文集だった。 以下、特に好きだった句。 鏡の上のやさしくて春の出棺 沢山の百合ゆるされて戸を放ち 招待客胡桃の中に消え真昼 姉死んで妹あける豆の缶 薄暑の手ふらふら振ってもうゐない 麦発芽ぴゅーんと速い星の下 羊追ふ男の眼したたれり 薔薇園に友みうしなふすぐみつかる 窓の梅中勘助の日記の字 餅のびる熱い曲り(カーブ)の星旅行




匙@sajisann2025年12月13日読み終わった鏡の上のやさしくて春の出棺 蓮ひらく音ぽんと澄みふしあわせ 冬芝の上のひかりの忘れ物 詩も短歌も散文もどれも素敵ででもやはり俳句の真っ白に光る形而上の無限の紙の軽い空間的な、唐突な美しさが素晴らしい。 散文「はつなつの七つの椅子」がなごやかで楽しくて、モンテーニュや横井也有を読んでみたくなった。 後半の夫・四ッ谷龍の冬野虹論は作品理解に役立ったし、夫婦の仲の良さがあふれてて幸せな気持ちになった。 この本が若い読者やたくさんの人のお気に入りになってほしい。

なかやま@asheepinthewell2025年6月13日読み終わったほんの数日前まで名前を知っているくらいだった冬野虹さんの作品にすっかり魅了され...きっかけはある俳句でしたが、短歌や詩も散文も、とてもいい。現実的にほぼこの本でしか読めないのが残念。






潮満希@chosekido_m2025年3月8日ほとんど読んだ本屋で出逢った本五十九歳の若さでこの世を去ってしまった冬野虹の詩文集。 集成・文芸誌からの抜粋と未収録の作品から構成された本書は、自由自在かつ繊細なポエジーで見るものを空想の世界へと誘い、その心を浮かび上がらせる。 冬野虹の集成は全三巻——素晴らしい文章作品であるだけに、そちらもまた、気になるところ。
あやさび@ayasabi1900年1月1日読み終わった@ KIMAMA BOOKS(キママブックス)冬野虹さんの描く詩も、俳句も、散文も、絵も、…その多彩な表現のどれも、蜘蛛の糸のように細くて美しく無駄がなく、素朴です。 そして、遊び心が目一杯散りばめられています。 「ぺろーん は ギリシャのことば 運ぶということばのこころ 花は あんとす 海は たらっさ たらっさあんとすぺろーん と言うと 海の花を運ぶ となるのかな」 『ぺろーん』より抜粋 p143 冬野虹さんのことばに触れると、わたしの底に眠っていた不思議の国が目を覚ますような、未知の感覚が刺激されます。 そして、夫であり俳人の四ツ谷龍さんによる解説もあり、より深く冬野虹の作品に染まることができます。 「外国語は、単なる趣味やコミュニケーションのためのツールではなく、彼女にとっては詩的想像と切っても切り離せないものだったということを示す詩であると言える。」p308 四ツ谷龍さんは、冬野虹の作品について、 「聴覚的表現によって視覚を表すというように、複数の感覚がクロスして活用されるところにある」 p326 と書いています。 こちらの本では、その体験を味わい尽くすことができます。 気づけば、寝る前に一読しないと気が済まないほどの中毒になってしまうかもしれません。













