車輪の下で
13件の記録
ノエタロス@Di_Noel022026年3月22日読み終わったハンスを追い詰め、彼の人生を壊してきた勉強、受験、規則、孤立。 じわじわ、ゆっくりと、確実に精神が蝕まれていく描写と、しかしときに訪れるほんの少しの喜び(自然との触れ合いとか、友人と心を通わせたこととか)との対比に、ますます胸を締め付けられる。 ハイルナーとの別れは特に辛かった。 同じ学校で厳しい教育を受けながらも、ハイルナーは大人たちに抗い、逃亡し、自由を得た。 ある種清々しい退学だったが、一方のハンスは刃向かうことなく、静かに落ちぶれていく。 情熱的で野心的で、不屈の精神を持つ友人と引き離されたことが、ハンスの心から熱を奪い取ってしまったように思う。 あとはもうとにかくラストの衝撃が強すぎて、こっちまで目がぐるぐるっとした……。
なにわ@shidunowodamaki_322026年2月14日読み終わったp244 どうしてよりによって今日、あの夜のことを思い出したのか、ハンスにはわからなかった。この思い出の姿を借りて幼年期と少年時代が、自分に別れを告げ、かつて存在したが二度と戻ってはこない大きな幸福の棘を残していくためにもう一度楽しげに笑いながら眼前によみがえったのだということを、彼は知らなかった。 ヘッセの自伝的小説。多感な少年時代に、自然と親しんだり好きなことに没頭する時間を奪われるのはよくないなあ。感じやすい性格のハンスだからこそ、レールから外れてしまったことへのショックは大きかったと思う。「車輪」の意味を考えるのも興味深い。
🦈@Lore_Link2026年1月6日読み終わったp.204 木の梢が切られると、その木は好んで根っこの方に新しい芽をつける。それと同様に、花盛りの時期に病気になり、損なわれてしまった魂は、しばしば人生の初めの春のような時期、予感に満ちた子ども時代に戻ってゆく。そこで新しい希望を発見し、中断されてしまった人生の糸を新たに結ぶことができるかのように。根っこに出てきた芽は潤いも多く、急速に成長する。しかしそれは見せかけの生命であって、決して一本の木になることはないのだ。













