南洋人民共和国備忘録
9件の記録
Sanae@sanaemizushima2025年11月13日読み終わったサイノフォン第一弾でマレーシアの華人についての小説を読んで以来、興味を持ち、今回楽しみにしていた第二弾。 台湾や香港の中国語は日本人にとって馴染みがあるものだけど、マレーシアやシンガポールの人の話す中華世界ってなんだかイメージが湧かない。 それがまた人民共和国→共産主義という、今は活動していないマラヤ共産党にスポットが当てられている。 作家は名前からもわかる通り華人で、マレーシア生まれで現在は台湾に住んでいるという。 マラヤ共産党は日本占領時に抵抗して戦った人たちであり、独立時にも戦い政府には負けている側なので、なんとも悲しくジャングルでの戦闘は本当に泥々としていて、憂鬱になる。 ”蘭“と名前につく女性が多く出てきて、心が真っ直ぐ強かったり、魅力的に描かれていたり、状況が状況なので皆幸せではない。しかしじっと耐える姿や悲しみと向き合う姿が印象的だった。 実在した人物も織り交ぜられて書かれており、どこまでが事実でどこからがフィクションなのか、知識が乏しい分判別がつかなくて混乱するところも多かったが、興味深く読んだ。 華人だからなのか、中国の小説が持つ独特の空気感(わたしが勝手に感じているもの)がこの作家にもあった。中華文学の世界も広いことを知らせてくれる。












