流浪地球
19件の記録
DN/HP@DN_HP2026年2月9日読み終わったここ最近就寝前のルーティンに組み込んでいたSF短編集をちょっとフライングして読み終わった。 予想され得る未来、そこで起こる状況や開発される技術、世界のあり様に対して、人は何を思い考え、どの様に振る舞うのか。そんな人間の有り様を描くのがSF小説だと思っているのだけれど、そこで重要なのはやはりその舞台、前提となる世界を創造するアイディアでもあって。この短編集に収められているアイディアはスケールが大き過ぎるものばかりで、ともすると荒唐無稽で「バカっぽい」感じにもなってしまいそうだけれど、そこでの人の振る舞い感情がしっかりと描かれていれば、そのアイディアもこれから訪れるかもしれない未来の姿かもしれない、と納得出来る。そうなれば、そこでの人の振る舞いにもまたリアリティを感じはじめ……という繰り返しが興奮を高めその世界にも没入していける。ああ、これがSF小説を読む感覚だった、などと少し感動する。 その感動は同じ作家の超大作『三体』を読んだときにも覚えた様な気がする。この短編集(ともうひとつの短編集『老神介護』)に書かれたアイディア、人々の振る舞いを一度ギュッと折りたたんんで、もう一度大きく開いてみたのが『三体』なのだ、というのは「陽子コンピュータ」の間違った認識からの想像だろうか。そんなことを考えるのも楽しい。 そんなアイディア、短編のなかでいちばん好きだったのは、シニカルにユーモラスに絶望と世界の滅びのはじまりを描いた「呪い5・0」。個人的な怨みから生に出された、その対象以外には基本的には無害なコンピュータウィルスが技術の進歩と数人の手によって世界を滅ぼすウィルスに進化する話。「バカSF」(と訳者あとがきに書いてあった)のノリとコメディ・タッチで描かれた世界はたしかに笑える気もするしバカバカしさもあるけれど、上に書いた様なリアリティを感じはじめれば、それは想像出来る未来の姿の様にも読めて、笑えないし背筋が寒くなる。この感じは、グレッグ・イーガンでお気に入りの短編「道徳的ウィルス学者」(こちらは直接人体に作用するウィルス)で感じたものと同じような気がしている。イーガンのハードSFと劉慈欣のエンタメ的な書き方は、結構違うもののような気がしていたけれど、短編集に限ればどちらも同じようにわたしが読みたいSF小説だったのかもしれない。 そういえば『三体』を読んでいるときにも、続きの巻を手に入れるまでの間にイーガンの短編を読み返していたのだった。あれは、なんとなくだと思っていたけれど、わりと筋の通った反応だったのかもしれない。今もイーガンの短編を読みたくなっているし。次はイーガンの「道徳的ウィルス学者」が収録されている短編集『しあわせの理由』をルーティンに組み込みたいところ。まず、文庫本を探し出さないとな。




DN/HP@DN_HP2026年2月9日1日一編づつ読んできて最後の一編「山」を読んだ。ザイルを切ったことで山から離れ海で過ごさざるを得なくなった登山家、彼が遭遇する異星船とその船が作り出した海水で出来た山。「そうだ。あれがいまの世界最高峰だ。だれかが登らなきゃいけない。そこに山があるんだから」と登山家マインドが蘇り登頂した先で出会う異星人、伝えられるその星の長大な歴史と宇宙の「本当の姿」。途方もなく遠いところ迄到達する話だけれど、それでも何を犠牲にしてもそこに辿り着きたい、と思わずにはいられない登山家の、あるいは人類の業のようなもの。それは残虐な行為でもあるし残酷な結果になるかもしれない、それでも「生き延びなければ。山はいたるところにあるのだから」と思う、思ってしまう。それはやはり残虐で残酷なことでもあるけれど、もしかしたら「希望」というものはそういうところからも感じられるものなのかもしれない。最後にドスンとくる重たい一編だった。


DN/HP@DN_HP2026年2月7日読んでる劉慈欣『流浪地球』から今夜は5編目の「中国太陽」。中国西部にある乾いた大地の小さな村からはじまり太陽系外にまで至、ある労働者の人生の目標、理想と信念の話。わりと感動した。
DN/HP@DN_HP2026年2月7日読んでる寝る前に気になるところから一編づつ読んで、今夜は4編目の「呑食者」。惑星サイズの巨大なスケール感と比例して大味な「宇宙戦争」ものか、と思って読みはじめたら、その生存をかけた極限状態における、残虐と慈愛、利己と利他、人間の持ち得る究極の感情を顕わにする話だった。アイディアやプロットもシンプルだけれど完全に効いている。ラストシーンを読んで、ちょっと声出ちゃった。これがSFだわー、『三体』にもこの感じあったよね、などと再度思う。




DN/HP@DN_HP2026年2月1日「呪い5・0」が、イーガンのベスト短編のひとつである「道徳的ウイルス学者」に近い感じ(あれはフィジカル的なウィルスだけれど、こちらはコンピュータ・ウィルス)のブラックなSF短編小説で好みの一編だった。





DN/HP@DN_HP2026年1月30日「人類は太陽系で生き続けることはできない。唯一の道はべつの星系への移住。連合政府は地球エンジンを構築、人類を太陽系外に脱出させる地球航行計画を決定。荒廃した地上に住めなくなった人々は宇宙へと旅立つが」というバカでかアイディア系の表題作、気楽にというか、明るい気持ちで読み始めたけど、残酷というか、極限状態での人の残虐な面も見せつけられる様な話だった。取り返しのつかない間違いに高揚感を覚えてしまったことに反省もなく、何良い感じに終わってんだよ、とかちょっと思ったけど、SF小説としてはなかなか凄かった。そういえば こんな感じは『三体』にもあった気がするな。











