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がんじ〜
がんじ〜
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@ganjiii
良い本は自分をどこか遠くに連れて行ってくれます。
  • 2026年6月27日
    イン・ザ・メガチャーチ
    推し活は宗教に似ている。一言で言ってしまえばそんな話だが、主な登場人物がそれぞれの狭い視点から語ることで、構造的に皮肉な状況をよりリアルに浮かび上がらせている。推し活でも宗教でも人々は本質的には救いを求めていて、しかしいつまでも救われないからこそ沼にハマっていく。最後の一瞬にそれぞれの人生が交差するのは、物語にとっては救いと言える部分かもしれない。
  • 2026年6月13日
    急に具合が悪くなる
    急に具合が悪くなる
    哲学者と人類学者の病と死をめぐる対話。どちらも基本的に言葉だけを用いて人間について思考する学問のため、この対話は学術的な背景を伴ったものになるが、うち一人が重い病にかかっている状況であり、最近知り合ったという関係(ここは結構重要な気がする)のため、極めてパーソナルで不安定な往復書簡ともなっている。終盤に差し掛かり、人類学者ティム・インゴルドの「ライン」が重要な概念として登場する。2つの点を結ぶラインには無数の可能性があり、決して一方的に引けるものではない。
  • 2026年5月30日
    椿の海の記
    椿の海の記
    棕櫚、蓬、莢・・・使われている漢字さえ美しく、紙に印刷されたそれらを見ているうちに時間が過ぎていく。解説に書かれてある通り、時間をかけてゆっくり読みたい本。
  • 2026年5月7日
    22世紀の資本主義 やがてお金は絶滅する
    お金は決して普遍的な存在ではなく、未来にはもう無くなっていて、データの記録を通じた物物交換がそれを代替するかも、というお話。 成田さんは深く広い知識の持ち主でありながら、それを学術の世界に閉じ込めず、社会の中に解き放とうとしている。
  • 2026年2月28日
    味の台湾
    味の台湾
  • 2026年2月23日
    世の中ついでに生きてたい
    父親が偉すぎると、息子はやりにくい。同じ芸の道を選んだならなおさらである。志ん朝は父・志ん生と同じ芸の道を選んだが、まったく違うスタイルでそれを極めていった。いや、極めると言うより、もっとすっとぼけた感じでなのだけど。
  • 2026年2月15日
    ヴェネツィアの宿
    30年、40年前に起きたことを、人はこうも鮮明に描けるものだろうか。須賀敦子の著作は1990年代、彼女が60代にさしかかった頃に書かれているが、その多くは彼女が20代や30代にフランスやイタリアで経験したことだ。その瑞々しさ、描写の細やかさにいつも圧倒される。
  • 2026年2月11日
    かずをはぐくむ
    かずをはぐくむ
  • 2026年2月3日
    戦前音楽探訪
    戦前音楽探訪
    寺尾紗穂さんは、単に音楽家というだけでは物足りない、特徴的な活動をずっと続けている。ライブで訪れた地域の図書館で地域に伝わる歌を掘り起こし、現代的に甦らせる。日本の植民地政策でパラオに渡った移民たちにインタビューし、書籍にまとめる、などなど。いずれも普通の音楽家ではできない(というか、しない)活動だ。それらは彼女の中ではつながっていて、きっとアウトプットの形が違うだけなのだろう。そこにアーティストとしての強い意志、一貫性を感じる。 戦前に流行したさまざま音楽を取り上げたこの著作でも、その視点は一貫している。特にドリフの大爆笑と隣組のつながりは面白い。ドリフターズは他にも軍歌や戦前の俗歌を替え歌にしているようだが、思えばそもそもリーダーのいかりや長介を志村・加藤がおちょくるコントの構造も、どこか権威を皮肉った視点が含まれていたのである。
  • 2026年1月28日
    藍を継ぐ海
    藍を継ぐ海
    科学は小さな発見と記録の積み重ねだ。誰かが残した記録を参考にしながら、また別の誰かが新たな記録を加えていく。そうして積み重ねられた地層は、私たちの生活を人知れず支えていてくれる。 山口県見島、和歌山県東吉野村、長崎県長与町、北海道遠軽町、徳島県阿須町(この町だけはおそらく意図的に架空となっている)。いずれもこの本がなければ知ることもない、一見すると「何もない」ように思える場所にも、歴史はあり、人々の生活がある。 どの物語にも、ちょっとした悩みや不安を抱えながら真面目に生きる普通の人たちが現れる。そして彼ら彼女らが積み重ねられた歴史や科学に触れることで、ちょっとした変化が訪れる。その変化は、登場人物の悩みや不安(加えて日本の地方が抱えるさまざまな課題)を即座に解決するわけではないが、どこか前向きにそれらと向き合おうとさせてくれるようなものだ。
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