

がんじ〜
@ganjiii
良い本は自分をどこか遠くに連れて行ってくれます。
- 2026年2月23日
世の中ついでに生きてたい古今亭志ん朝読み終わった父親が偉すぎると、息子はやりにくい。同じ芸の道を選んだならなおさらである。志ん朝は父・志ん生と同じ芸の道を選んだが、まったく違うスタイルでそれを極めていった。いや、極めると言うより、もっとすっとぼけた感じでなのだけど。 - 2026年2月15日
ヴェネツィアの宿須賀敦子読み終わった30年、40年前に起きたことを、人はこうも鮮明に描けるものだろうか。須賀敦子の著作は1990年代、彼女が60代にさしかかった頃に書かれているが、その多くは彼女が20代や30代にフランスやイタリアで経験したことだ。その瑞々しさ、描写の細やかさにいつも圧倒される。 - 2026年2月11日
かずをはぐくむ森田真生,西淑気になる - 2026年2月3日
戦前音楽探訪寺尾紗穂読み終わった寺尾紗穂さんは、単に音楽家というだけでは物足りない、特徴的な活動をずっと続けている。ライブで訪れた地域の図書館で地域に伝わる歌を掘り起こし、現代的に甦らせる。日本の植民地政策でパラオに渡った移民たちにインタビューし、書籍にまとめる、などなど。いずれも普通の音楽家ではできない(というか、しない)活動だ。それらは彼女の中ではつながっていて、きっとアウトプットの形が違うだけなのだろう。そこにアーティストとしての強い意志、一貫性を感じる。 戦前に流行したさまざま音楽を取り上げたこの著作でも、その視点は一貫している。特にドリフの大爆笑と隣組のつながりは面白い。ドリフターズは他にも軍歌や戦前の俗歌を替え歌にしているようだが、思えばそもそもリーダーのいかりや長介を志村・加藤がおちょくるコントの構造も、どこか権威を皮肉った視点が含まれていたのである。 - 2026年1月28日
藍を継ぐ海伊与原新読み終わった科学は小さな発見と記録の積み重ねだ。誰かが残した記録を参考にしながら、また別の誰かが新たな記録を加えていく。そうして積み重ねられた地層は、私たちの生活を人知れず支えていてくれる。 山口県見島、和歌山県東吉野村、長崎県長与町、北海道遠軽町、徳島県阿須町(この町だけはおそらく意図的に架空となっている)。いずれもこの本がなければ知ることもない、一見すると「何もない」ように思える場所にも、歴史はあり、人々の生活がある。 どの物語にも、ちょっとした悩みや不安を抱えながら真面目に生きる普通の人たちが現れる。そして彼ら彼女らが積み重ねられた歴史や科学に触れることで、ちょっとした変化が訪れる。その変化は、登場人物の悩みや不安(加えて日本の地方が抱えるさまざまな課題)を即座に解決するわけではないが、どこか前向きにそれらと向き合おうとさせてくれるようなものだ。
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