

フジワラ
@hujiwara2
フジワラです。余所では狸丸です。
- 2026年9月16日
墓地の書 (東欧の想像力)サムコ・ターレ,木村英明読み終わった - 2026年9月16日
図書館島ソフィア・サマター,市田泉読み終わった - 2026年9月7日
通り過ぎゆく者コーマック・マッカーシー,黒原敏行読み終わった量子力学のあたりなど自分で咀嚼した言葉と思えず、単に自分の父親と関わりのあった学者を列挙しているだけとしかみえなかった。その世界に踏み込んだ粘着というか主体性が感じられない。 弾丸の早さのK=1/2mv^にしてもニュートン力学なのだから高校生でも分かる話なのに、それを「熟知している人でしたね」というのも随分な皮肉だ。 そこでようやくウェスタンは妹の才能をみて数学を諦め物理ですら諦めたからこの仕事をしているということに気が付いた。 この物語はボビー・ウェスタンの悔悟だったんだなと思うとアリシアの「言葉では語り得ない」という考えがさらに彼を追い詰めている気がする。 私には最後の一行も心の安らぎを得られたとは思えず惨い話だと思った。 - 2026年8月31日
緑衣の女アーナルデュル・インドリダソン,柳沢由実子読み終わった「湿地」と同じく灰色の閉塞感が全てを塞いでいる。人間関係も閉塞極まれりといった案配で他国を舞台にしてはなりたたなかったとすら思う。 最近イギリスドラマが性にあうなと思っているのだけどこれもその感覚に近い。大仰な身振りや外連味のある台詞は正直めんどくさいのだ。 そういう変な装飾がない。 変な関係や恋愛がなくてこのシリーズはとても読みやすそうな気がしている。 - 2026年8月28日
- 2026年8月27日
湿地アーナルデュル・インドリダソン,柳沢由実子読み終わった映画「湿地」がとても良かったので読んでみたけど、原作も良かった。 灰色の閉塞感がずっと続いている。 偶発的な出来事もちゃんとつなげれば必然に見える。 やりきれなさが重くて好き。 - 2026年8月26日
- 2026年8月26日
タール・ベイビートニ・モリスン,藤本和子読み終わったトニ・モリスンの表現には独特の激しさがあって時々おいていかれるくらいなのだけど、感覚でしかなくても掴めた時には有頂天になってしまう。 女性の存在感を表すのにその目のことを「睫毛を燃やしつくしてしまった」なんて、咄嗟に飲み込めない言い表し方だ。 話もまるで容赦がなく誰もが安寧を得られないのに「正しい」としか思えない。 - 2026年8月26日
夜・夜明け・昼エリ・ヴィーゼル読み終わったこれはいけないと思った。残虐で深い苦しみを覚えるべき件なのにあまりに言葉が整っていて詩のように美しかったからだ。 戦争は苦しむ他人をずっと見せつけられる点でも心が壊れる。 戦争が終わっても戦後は終わらないという言葉を思い出した。 - 2026年8月25日
- 2026年8月25日
文盲アゴタ・クリストフ,堀茂樹読み終わったフォロイーさんが薦めておられたので読んでみた。 悪童日記と同じくらいあっさりとした文章。 この簡潔な表現の中に胸に詰まるものがあるのは悪童日記と同じ。 子供たちから問われたら「知らない」とは言わない「調べてみるわ」 私はこの語を敵語と呼ぶ。 私の中の母語を殺している。 でも最後に 成り行きによりこの言語が私に課せられた。フランス語で書くことを引き受けざるを得ない。 これは挑戦だと思う これが故のこの題名だったのだと思うと前を向く逞しさ以上に語られた経験が重かった。 - 2026年8月23日
ある男の聖書飯塚容,高行健読み終わった「自分の言葉を失いオウムが人真似をするように受け売りの話をする」 最近AIで色々任せることができて良い!楽!みたいな投稿をみるのだが、資料を探したり精査するのは思考の整理につながるので無駄とは言えないのでは?と思っている。 委託しても問題ない部分もあるだろうが外注してはいけない思考を手放すとこうなるのでは?と恐怖を覚えたのがこの箇所。 文化大革命ほど苛烈ではないが今の日本に被るような情景が色々と出てきて青春を感じるどころか重くてやりきれなかった。 - 2026年8月22日
書架の探偵、貸出中ジーン・ウルフ,大谷真弓読み終わったジーン・ウルフならこういう終わりもあり得そうだなと思ってしまった。 ただ最後の「未完」の文字に途中にあった「未完のまま残していくことは避けたい」という件を思い出して胸がしんどくなった。 それはそれとして言葉使いがやっぱり好き。 「元は遺体をおおうシーツだった白いロングスカート」 こんな湿度の高い表現なかなかない。 - 2026年8月20日
ステラ・マリスコーマック・マッカーシー,黒原敏行読み終わったマンハッタン計画について人類史上最も意味のある出来事のひとつとあるが、正直同意しかない。 あの知性集団がなければ量子力学はうまれなかったとすら思うからだ。 あの知性の集まりは知性エクスプロージョンともいえる知の大進化を生んだ。 アリシアは言葉は人間がでっち上げたもの、知性は数学的だと言っている。 数学は自然を表す言語のひとつだとは思うが、言葉を否定することで言葉の思考も受け付けていないのではないかと思う。 その齟齬が彼女をここにこさせたのではないか。いくら生まれながらにして正義を知っている、本能による理解を提示していても他人との関係性を維持していくのは困難なのは分かりきったことだ。 この終わりは当然のように思う。 表れるキットは量子なんじゃないだろうか?スピンしてるし。 対になる話を読んでないのでひとまずこちらの話だけの感想を。 - 2026年8月20日
火葬人 (東欧の想像力)ラジスラフ・フクス,阿部賢一読み終わった湿度が高いキャラがしんどかった。怖いより気持ち悪い。 ただ葬列を蛇に例えるシーンは生臭さだけでなく一気に視界が拡がって美しかった。映像化されたのも納得。 - 2026年8月20日
- 2026年8月19日
書架の探偵ジーン・ウルフ,M!DOR!,酒井昭伸読み終わった「死者の代弁者」を思い出した。依頼のもとになった人たちの為人をゆっくりゆっくり掘り下げていくかんじが。 ただ死者の方は静かに苛烈だったけど、書架は自らの望みを開示していくところが抜け目なく人間臭く普通の人のお話だった。 全然超能力も異能もない。普通の範疇のお話。ただ、本が愛おしいという感情が湧きだしてくる。 ずっと本が核にあったせいだろうな。本が本であることの意味を考えてしまう。 - 2026年8月11日
- 2026年8月10日
老愚者考―現代の神話についての考察アドルフ・グッゲンビュール・クレイグ読み終わった「夜中の12時に自動車のトランクに死体を入れてもってきたときに相談に乗ってくれるのが友情である」と「大人の友情」に載っていて、グッゲンビュールの講義で聞いたとあったので読んでみた。 とりあえずこの本にその件はなかった。 - 2026年8月10日
アサイラム・ピース (ちくま文庫)アンナ・カヴァン読み終わった前提なくはなしがはじまるので、不条理感が物凄い。でも最後まで読んでしまった。 「私はこの古代の石の建造物にはいりこんだ異物」 家にいることをこんな安らぎと対極の表現を使う。 でも情動そのままの行動を書くにも冷静に不快な臨場感が沿っている。 嫌いだけどやめられないってこういうことなのかもな。 「氷」を読んだときより疲弊した。 題名の並びに悪意をみてしまった。これはキツいです。
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