生を見つめる翻訳
15件の記録
Sanae@sanaemizushima2026年3月18日読み終わった明治開国から、東京外語大150年の歩みを記念して出版された本。 さまざまなジャンルの翻訳家たちのエッセンスが詰まった本で、あまり関心のないものもあって全部読み切れるかな、理解できるのかなと思っていた。もちろん、理解できないところもたくさんあったけど、全て面白く読み切った。 「支那語部」をめぐる翻訳 「我々は中国学科であって、中国語学科ではない。ことばだけができればよいのではなく、その文化的・社会的背景も含めて理解することが必要だから、と聞かされた。また、経済活動に形を変えた新たな侵略者になってはならない、という言説も耳にした。」(p267) 経済成長著しかった日本は、特にアジアのことばに対して、同じ立場に立つように考えていかないと、どうしても上からものを言うような時期があったことを思い出す。(もちろん今も残っているが)今、わたしのよく行く本屋の外国文学の棚の半分がアジア文学を占める。昔は圧倒的に英語からの翻訳が多かった。少しずつ時代が変わってきているのを肌で感じる。 南米インディオ文学など紹介者、評論家である太田昌国さんインタビュー 「社会が変わるためには、革命といってもいいんですが、どうしたって政治というものが大きな面構えで前面に出てくる。でもそれはあんまり本質的な社会の変革とは関係がない。人間がまだ政治というものの扱い方に熟していないから、どうしようもない権力者が出てきて、革命といっても上っ面なところで終始してしまう。思想、文学、芸術というのはもっと根本的なところで、人間が自分たちの在り方とか、過去・現在と向き合って未来のことを考えるための源泉になるものだ」(p305) 人間は賢くなっているように見えながら本当に何も変わっていないと幻滅する今日この頃。政治の支持率は本当に流動的で、少し前まで圧倒的支持を得ていた人もあっという間に凋落したりする。 本質を見るための文学芸術。大切な言葉をいただいたので、ことばを胸にしまって、またどんどん本を読む。






汐見@siomi2509272026年3月2日読み終わった現役の翻訳家・研究者による、外国文学の翻訳にまつわるエッセイ、論考、インタビュー。合計37編。 英語以外の外国語が主。チェコ、チベット、パレスチナ文学の話が特に興味深く読んだ。 当地の歴史や政治、文化などがあっての文学だということを改めて考えさせられた。





















