ムーンシャイン

18件の記録
- gato@wonderword2025年8月20日読み終わった表題作「ムーンシャイン」を読んでしばらく寝かせていたが、「遍歴」「ローラのオリジナル」を読む。どちらも『コード・ブッダ』のプロトタイプのように思える。画像生成AI利用者の倫理観をめぐる「ローラのオリジナル」は完全に今の話で、テッド・チャンの「ソフトウェア・オブジェクトのライフサイクル」や飛浩隆の『グラン・ヴァカンス』の未来は目と鼻の先だと突きつけられる。
- gato@wonderword2025年7月25日読み始めた『コード・ブッダ』を読んで、円城さんも随分とわかるように書いてくれるようになったんだなぁと思っていたので、初っ端「パリンプセスト」から、あ〜これこれ!と懐かしくなってしまう。とはいえ、こんな真正面からボルヘス・オマージュやっていたとは知らなんだ。だから「パリンプセスト」はまだわかった。「ムーンシャイン」は『Boy's Surface』ぐらいわからんw
- いあに@IANI832025年6月4日読み終わってしまった…。発表時期が前のものから並んでいるようなので、多分最後の話から読んでいった方が円城塔に慣れていない人には読みやすいだろう。とはいえローラのオリジナルはちょっと気持ち悪い話で、でも画像生成AIが何をもたらしたか何をもたらすのか、が現実的悲観的に描かれていて考え込んでしまった。(最後の最後、キメずに逃げたな、とは思いつつ)“動画らしい映像をつくるためには、動画らしい静止画を用意する必要がある。動画として静止画を眺められるようにするには〜”の下りは確かにそうかもしれず、多分逆もあり得るのだろうし、何もかもが動く日常の中で絵を描く行為をしている私は動画の中で自然な静止画をそのために演技をする静止画を描いているんだろうか。円城塔の話には何書かれているか全然わからないのに立ち上る風景や感情があって面白い。というのを感じられる短編集だった。