色と形のずっと手前で

色と形のずっと手前で
色と形のずっと手前で
長嶋りかこ
村畑出版
2024年7月1日
25件の記録
  • グラフィックデザイナーの長嶋りかこさんが、仕事はおろか生活すらもままならない妊娠・出産・子育ての日々の合間を縫って携帯電話のメモ機能で残した苦悩や葛藤、愛、そして社会の歪み。その個人的な記録をもとに綴られたエッセイ集です。 “子が寝た暗闇の中で、やっといけたトイレの中で、こども園からピックした抱っこ紐の中で寝かしつけた子を事務所のベッドに向かって静かに急ぐ早歩きの中で、クローゼットでひとしれず涙を流す中で。自分を確かめるように、自分を守るかのように、自分を形作るかのように、自分を知るかのように、誰に見せるでもなく、見えない色と形を残していった。” 本書を読んだとき、当店に通ってくれているお子さん連れのお客さんたち、妊娠中の友人、育児中の友人、そして数十年前の母の姿が思い浮かびました。あの人は、友人たちは、母は、どうやって育児と仕事を両立している(していた)のだろうか。 長嶋さんが産後から“私が私のままでいられない”と感じ、そして現在進行形で変化し続けていると綴ったように、私から見えている周囲の人たちの育児もこれまでの長い苦悩や葛藤や喜びや癒しの集積であり、それと同時にほんの一瞬でもあり、また同じ状況にいるように見えてグラデーションが少しずつ異なっていて、常に日々変化し続けていることに気がつきました。 ひとりの個人的な記録を読んで、自分の身の回りの小さな円のなかにいる人たちの生活を思い浮かべ、さらにそれは社会の構図にもつながっているのではないかと想像してみることができる。子育てと仕事を両立するなかでみえた家父長的な価値観やそれを肯定し続けている社会は、さまざまな境遇の人の背中に重くのしかかっているのだと感じます。そして、一男性としては、それは男性的価値観によって男性にとって都合が良いようにつくられてきた(にも関わらずそれは時には男性をも苦しめる)のだと、最近はよく考えています。 長嶋さんのデザイン事務所villageに新設した出版部門「村畑出版」から刊行し、装丁およびデザインも長嶋さんご自身が手がけられた本書は、表紙には古紙・森林認証紙を使用。本文には、第1刷~第3刷まで廃棄対象となる可能性のある用紙を使用し、今回の第4刷からは古紙パルプ70%配合の「OKプリンス上質エコグリーン」を使用し、環境負荷への軽減がなされています(当店到着時の包装紙や緩衝材も、印刷の際に出てしまうヤレ紙や段ボールが再利用されており、それでいてとても美しく梱包されていました)。 (店主M)
    色と形のずっと手前で
  • Hanamura
    @hanamura
    2025年9月22日
  • Hanamura
    @hanamura
    2025年9月15日
    DJ薄着さんの仕事のポッドキャスト経由でこの本を知り、Counter Booksで見かけたので買った。まだ半分くらいだけど深く共感するところがある。けど安易に感想を言い難い立場なので心の中とオフライン空間にしまっておきます。
  • れい
    れい
    @maaa6k
    2025年6月27日
  • ちょび
    ちょび
    @shiba_3
    2025年6月1日
  • さとみ
    @stm110
    2025年6月1日
  • さとみ
    @stm110
    2025年5月16日
  • さとみ
    @stm110
    2025年5月15日
  • まつげ
    @matsuge_t
    2025年4月4日
  • 藤沢あかり
    藤沢あかり
    @tamago
    2025年3月17日
    子育てについては、「わかる」も「頑張りすぎなくていいよ」も言いたくないと思っている(言ってるかもしれんけど)。「わかってたまるか」と、ひねくれもののわたしは思っていたし、頑張りたいことに対して「頑張りすぎないで」と言われるのはつらい。しかし、じゃあどうすればいいのかずっとわからずにいたけど、きっと聞くだけでいいのだろうな。わたしも誰かに聞いてもらいたかったんだろうな、とも。あの頃の気持ちは覚えているようで、覚えていない。もっと書き残しておけばよかったなあと思いながら読み終えた。
  • Taka
    Taka
    @pypy_05
    2025年3月12日
  • TYD
    TYD
    @tydyki
    2025年3月11日
  • waterfall
    waterfall
    @waterfall
    2025年3月11日
  • tom
    tom
    @mugwr
    2025年3月9日
  • はのん
    はのん
    @hanon527
    2025年3月8日
  • 日記
    日記
    @nikki_tin
    2025年3月5日
  • yayano
    yayano
    @yaya7
    2025年2月15日
    グラフィックデザイナーが母になったことにまつわる手記。妊娠し出産し仕事に復帰していく合間合間で見えてきた、育児と仕事の両立のできない歪なこの世界について、観察と考察をつぶさに重ねる。私も今春に職場復帰を果たすことになるが、きっと同じことを感じ(或いはすでに感じ)、だんだんと自分の言葉に落とし込んでいくことになるものだろう。 ⁡ 出産シーンの尊さったら、まばゆさったら。誰1人同じ出産はなくて、誰1人として同じ痛みはなくて。著者の経験に肉薄しながら読み進めたので、退院シーンまでずっと泣き散らかした。それなのに「絶対自然分娩がいいっすよ」「女の人なら」だなんて孕ませるだけの性に言われたらと思うと、踏んづけてやる!背負い投げ〜!と脳内でピーコさんやIKKOさんが暴れ出してしまう。明るくいなさないと耐えられない(それでも怒りがちりちりと残る)、心の痛みであることを、知れ、と思う。 ⁡ この本を読んだ状況は、育休明けのゴールが見えてきたある平凡なワンオペの1日、子の昼寝中と寝かしつけ後の数時間。書いてあることが何から何まで身をもってわかる、そんなドライブ感が心地よかったので爆速で読み終わってしまった。またことあるごとに丁寧に読み返したいし、著者が本を通じていろんな母と対話してきたように、私も著者と対話を続け、時には拳を上げ連帯したい。どうかすべての母親から生まれたすべての人間が、この本を手に取りますように。
  • ほんま
    ほんま
    @eishnm
    2025年1月14日
  • ほんま
    ほんま
    @eishnm
    2025年1月7日
    長い診察の待ち時間に。
  • emily
    emily
    @erikad0n
    2025年1月6日
  • inachel
    inachel
    @inachel
    2024年11月25日
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