ミシンと金魚
20件の記録
イネイネ@ah-ineine32026年4月17日読み終わった高齢女性の生きざまを描いた一作。夫を早くに亡くし、お針子として息子を背負いながら必死にミシンを動かしていたカケイは義理の息子にレイプされたことで生まれた不義の子を便所で産み落とし、兄や兄嫁と共に愛情を込めて育てる。周りの者たちを「かあしゃん」と呼ぶ娘・道子は知的障害を持ってはいたようだが常にニコニコと可愛らしい笑みを向け、実母であるカケイと親代わりの兄夫婦は幸せな日々を送っていた。しかしそんな道子はある日ちょっとした“いたずら”による不慮の事故により疫病にかかり、病死してしまう。連日の仕事疲れがあったのか、カケイは道子のいたずらを止めることができなかった。きっとカケイは自分を責めただろう。あのとき私が止めていたなら。そもそも義理の子どもであるみのるからのレイプを拒んでいたら… そこからのカケイは果たして幸せだったのだろうか? デイサービスにいる「みっちゃん」たちは手厚く介護してくれて施設の利用者たちとも楽しく交流している。しかし、デイが休みの日・ヘルパーさんが来ない日の在宅介護要員である嫁からは疎まれ罵られる。今際の際になって、漸く優しくしてもらえたかと思えば自分が死んだ後の家をどうするかの話を「分からないだろうから」と聞かされ… お嫁さんは元々こんな人だったのだろうか。きっと長年の介護疲れからくるものだろうけど…ストレスは人を変えてしまうのだろうか。少し悲しい気持ちになってしまった。
( ˘ω˘ )@nnn2023年6月3日かつて読んだ一人称で描かれる認知症。昔のことは辛いことまで全部覚えているのに、最近のことはすぐ忘れてしまう。忘れたことすら忘れてしまって、何回も同じことを聞く。でも、文脈も何も覚えていなくてもなんとなく残っていることもあって、そういう余韻を抱きしめて生きていく。 これがデビュー作…だと…?!- 村崎@mrskntk2022年2月13日帯にもある「花はきれいで、今日は、死ぬ日だ」、この一行はこの先わすれることがないと思う。ここに至るまでの壮絶な人生、そしてそこからをカケイさんという一人の人を崩さず描き切っているものすごい作品です。
























