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ネタバレは書きませぬ
  • 2026年9月26日
    性的であるとはどのようなことか
    大真面目に誠実に論じているので私も大真面目に読みましたが、ずっと脳内のサンドイッチマンが「ちょっと何言ってるかわからない」と言ってたのも事実。後半にいくにつれ、「わかる」と「やっぱちょっとわかんねえ」を反復横跳びし続けて読了。でもタイトルに対する結論を一番初めにもってきて、その後しっかり丁寧に論じていく構成に好印象。「雰囲気」の政治性という話が一番目下タメになった…かな…
  • 2026年9月19日
    会話の0.2秒を言語学する
    言われてみれば確かに…がたくさん詰まっていて面白かった。んですけど、私は終章でちょっとトーンダウンしてしまった。0.2秒にこだわって掲げた問いに対する「結論」がちょっと論点ずれてるように感じてしまって、いやどう考えても言語学だけではカバーできない領域なので始めからわかってはいたけど、それをあとがきで言うのは…ともやもや。 でも著者が伝えたいことは理解できたと思うし、コミュニケーションにおける想像力の引き出しが少し増えたようには思う
  • 2026年9月13日
    こうやって作家は言葉を紡ぐ
    高瀬さんが出てる…!と手に取ったけど、ぜんぶめちゃくちゃ面白かった、これぞ小川哲だった。作家自身も気づいていない作品の構造とか傾向みたいなものをビタリと言語化していくのすごすぎる。この人はたぶん小説じゃない別の分野でも一流になれちゃうんだろうな。 最近のエンタメにもやもやした気持ちがずっとあったところ、魚豊さんのナラティブとストーリーの話がすごく腑に落ちてよかった。自分の言葉で考え続けることを私も大事にしたい。
  • 2026年9月4日
    贈り物の本
    贈り物の本
    「贈り物」のアンソロジー。こだまさん安定の面白さ。安達茉莉子さん、頭木弘樹さん、吉田徹也さんも好きだった。 贈り物と言われて私は何を思い浮かべるか。10代からの友人に結婚祝いにもらった革のブックカバー(手作り)、嬉しかったな。今もずっと使っている。
  • 2026年8月23日
    In Love 認知症で安楽死を望む夫とスイスで最後の五日間
    鬱状態でないことや「判断力」があることを示す医師からのお墨付き、あらゆる書類、複数回の面談に金銭的な負担。仕方のないことではあると思うけど、安楽死の許可が下りるハードルの高さ。その間にもどんどん症状は進んでしまう。生きる権利、死ぬ権利ってなんでしょうね。 話が行ったり来たりするから「最後の5日間」がボヤけるし、やや不完全燃焼な読後感だったけど、邦題に引っ張られ過ぎたんだな。原題のとおり、愛と喪失の記憶だと思えば構成にも内容にもしっくりくる。
  • 2026年8月16日
    カウンセリングとは何か 変化するということ
    面白かった!一貫して問われ続ける「カウンセリングとは何か」への結論にこじつけやごまかしを感じず納得できるのはそれまでの丁寧な説明とわかりやすい例示のおかげ。大変な仕事ですねカウンセラー。且つ、ユーザー側にとってはカウンセラーとの相性が相当大事だろうな…
  • 2026年8月15日
    哀しいカフェのバラード
    哀しいカフェのバラード
    マーヴィン・メイシーが一番まともまである。理解可能というべきか。読後は困惑、圧倒されるしインパクトもすごい…好きではないけど…
  • 2026年7月19日
    カタロニア讃歌
    カタロニア讃歌
    スペイン市民戦争に「ファシストと戦うために」参加したオーウェルのルポタージュ。めちゃくちゃ前線で戦ってるし死んでてもおかしくない大怪我もしてる(首を撃たれるとどうなるかが本人談で読める)。そんな緊迫した日々ではありつつ、スペインの気質なのかなんかちょっとまったりしてるところもあってどんどん読んじゃう面白さがあった。 “真黒の髪をした村の少女はみな生き生きとしたすばらしい連中だ。からだを振って威勢よく歩き、人間としてものおじしない、しっかりした物腰は、おそらく革命の副産物であろう。” いつだったか古本市で購入。いろんなところからいろんな訳が出てるのね。これは1938年の初版をベースに、全集版で採用された本人の訂正に原則従っているとのこと、あとがきでの解説充実度も高くて(この戦争、複雑すぎる…)良い買い物だった〜!
  • 2026年7月12日
    羊式型人間模擬機
    幻想文学好きとしては大好きな世界観。浮世離れしていて美しい。家系図助かる。一族が暮らすお屋敷?の描写や、「わたくし」がこなすさまざまな仕事の様子が読んでいてたまらない。とりあえず今年今のところベスト、と序盤から感じてたのに、ハヤカワSFコンテストの選評は結構微妙でびっくりした。ぶっ刺さってる読者がここにいますよ!!!
  • 2026年6月28日
    翻訳夜話 (文春新書)
    翻訳夜話 (文春新書)
    「翻訳」について考えるの大好き。興味が尽きない。 翻訳が大好きという共通点はありつつ、おふたりのスタンスも、当然ながら訳文が纏う雰囲気も全然違うから面白い。 先日柴田さんにお会いできてすごく嬉しかった。言葉選びが柴田さんだァ〜!って感動しちゃった。
  • 2026年6月23日
    ことばの食卓
    ことばの食卓
    “犬はいつも蒲焼の匂いがしています。”
  • 2026年6月13日
    障害文学短編集(997)
    障害文学短編集(997)
    幅広い「障害」をテーマにした19-20世紀半ばの英米文学アンソロジー。「足の不自由な者は先に入ってよい」「あの子」が特に好み。「偽善と本音」が共通しているかも。
  • 2026年5月24日
    酒を主食とする人々
    表紙の少年が持つペットボトル、その中身こそが「スーパーフード」パルショータ。液体(しかも酒)が主食でありながら写真で見てもわかるように別にガリガリに痩せてるわけでもなく、むしろ近辺の民族より体格が良く健康らしい。味噌的という表現がしっくりくる発酵食品(?)で、読み進めていくにつれだんだんなんだかこっちも固形物に胃もたれしてくるような感覚に。帰国後しばらく大変だっただろうな…
  • 2026年5月7日
    彼の左手は蛇
    彼の左手は蛇
    (ネタバレなしでなにか書くのが難しい) まだ今なら違う道にも行けると逡巡したとき、狂気の側に背中を押したのがたまたまその時居合わせただけの他人への怒りだったというのがなんだかすごくリアルで良かった
  • 2026年5月1日
    救われてんじゃねえよ
    読んでるだけでこのしんどさ、当事者はいかばかりか。でも暗いわけではなく、同情とか共感とか求めてるわけでもない、強い。今こういう境遇にある人が身近にいたとして、私だったらどうするだろう
  • 2026年4月30日
    読む。生きるための読書
    自分のことを曖昧なウチとソトの境界になっている塀の上を歩いている人と称する養老さん、猫みたいでいいな。 書かれて20年以上経った話の再編集だというのに、全然ブレてないし石油の話なんてまさに今クリーンヒットしている。 “乱暴な感想を許す小説とは、頑丈な文学である。それが大切なので、弱い文学は人生の頼りにはならない。”
  • 2026年4月12日
    研修生
    研修生
    1982年、ハンブルクの書店に研修生として派遣された22歳の「わたし」(会話が多いのに、名前は呼ばれないしそこに不自然さはない)。好奇心旺盛にいろんな人と話したり出掛けたり、その中で一つ一つは大したことのない小さな傷が、積み重なってつらくなってどうしようもなくなるその感じ、すっごくわかる。 生活に、言葉に、だんだんと慣れていく様子は眩しいし、時折仄めかされる数十年後にはちょっと切なくもなって、すべてひっくるめて愛おしい。多和田さんの使う言葉は雨露のように静かに輝いている。 “日曜日は会社へ行くこともできず、町中の店という店は閉まり、「わたし」だけがわたしの元に残る。その「わたし」には違和感があり、コーヒーをいれて飲んでも、ジャムをたっぷりのせたパンを食べても、ここにいる「わたし」が他人のような気がする。”
  • 2026年3月14日
    火星の女王
    途中まで面白かった、が正直なところ。 つくづく小川さんは頭が良いんだな…というのはひしひし伝わってきた。地球から火星に行った人も、距離が生まれると地球人にとって「火星人」になってしまうというのはものすごくリアル👾
  • 2026年3月8日
    誰が星の王子さまを殺したのか?
    誰が星の王子さまを殺したのか?
    飛行士のヌヴァンと、星の王子さま大ファンの探偵見習いアンディが、「誰が星の王子さまを殺したのか?(誰がサン=テグジュペリを殺したのか?)」の謎を追うミステリ。おもしろかった! 星の王子さま、かわいい挿画が先行してすごく商業的に取り扱われているからちょっと苦手だった。狐の有名なあの言葉も陳腐化してる気がして。この本の中で出てくる解釈は腑に落ちて、改めて読み直そうかなと思った。
  • 2026年1月31日
    さいわい住むと人のいう
    私はどちらかと言えば桐子のような人間だから、百合子のしなやかな強さが眩しかった。おいなりさん食べたくなる〜〜〜! 読んだ感じから想像するよりも作者の方が若くてびっくり。
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