宇宙のあいさつ

10件の記録
- 読む時々読まない@zakinko2025年5月14日かつて読んだ私にとって読書が好きになるきっかけとなった特別な一冊である。短い物語の中に、ユーモアや皮肉、そして人間や社会を映し出す深い視点が込められており、どの話も読み終えるたびに新しい発見や驚きがあった。 難しい言葉や理屈に頼らず、誰にでもすっと入ってくる平易な文章で描かれているため、当時の自分にも読みやすく、物語の楽しさを強く実感させてくれた。だからこそ「もっと本を読みたい」という気持ちを自然に引き出してくれたのだと思う。 今振り返ってみると、『宇宙のあいさつ』はただの短編集ではなく、読書の世界への扉を開いてくれた原点である。
- bookbeat4baby@bookbeat4baby2024年8月22日買った読み終わったかつて早川書房から出版された単行本を1冊にまとめた分厚いSFショートショート集。 初期作品集の為、後年の星作品とは違い具体的な年や人名も出てくる。 面白いのだが説明が細かかったり、星作品にしてはやや長めに書かれた作品が多い。また、早川から出版された為か宇宙人系の話が多いと感じた。 星ファンは後年の作品と見比べるのも良いだろう。 特筆すべきは『宇宙の男たち』と『初雪』。 設定が気の利いた古い映画の様で、映像的な作品だった。既に死語である「男の浪漫」とでも言えば良いのだろうか。私はフェミニストだが、こうした男たちの情は嫌いでは無い。一読の価値があると思う。 一読の価値があると言えば『あとがき』も良い。 あなたは読み終わった後「バーカ」と思うだろう。そしておそらく星新一も「バーカ」と思いながら『あとがき』を書いたのだ。