文庫版 死ねばいいのに

文庫版 死ねばいいのに
文庫版 死ねばいいのに
京極夏彦
講談社
2012年11月1日
55件の記録
  • yomitaos
    yomitaos
    @chsy7188
    2026年7月17日
    昨日映画版を観てきて、原作を読みたくなったため再読。会話劇の本作から極限まで会話を削って、成り立たせるのに必要な最小限の言葉だけを使って構成されていた映画だったことが改めて分かる。渡会の「人であってあらざるもの=妖怪」っぽさが主演の奈緒によって上手く表現されていたし、なにより原作では一度も出てこない鹿島亜佐美(演・伊東蒼)をビジュアルとして観れたのが嬉しい。亜佐美の分からなさが加速する。渡会がこの人のことを知りたくて嗅ぎ回るのはよく分かる。私も亜佐美についてもっと知りたい。 映画単体で観ると、背景情報が足りなさすぎて「理解」以前に「把握」ができない問題があると思った。原作における、渡会の対話者が自分の話しかしないという言葉への納得感がないのが大きな問題かなと。(映画ではそれほどテキストボリュームがないので) 渡会という妖怪、または鏡によって対話者が自ら追い詰められていく様が原作の見どころのひとつだが、そこが映画では弱かったように思う。逆にそれが効果を発揮したのは、亜佐美の母のシーン。映画では5分もないくらいに圧縮されていたのだが、演じる田畑智子の薄っぺらい号泣模様を淡々と映すだけで、母であるこの人が一番亜佐美のことを知らないのが分かるように演出されていて見事だと感じた。(田畑智子の演技が凄いから薄っぺらさが伝わるのであって、下手だから薄っぺらいというわけではない。断じて。) はじめて原作を読んだのは15年前で、その頃の自分は渡会に何も反論できなかった。彼が放つ「正論」は強固で、太刀打ちできなかった。今の自分なら対等に渡り合えると思って読み直したのだが、やはり何も言い返せなかった。まったく成長していない。そもそもいい大人が成長なんてしないと思っているけれど。 「死ねばいいのに」って、そう思える相手が目の前にいないから言える言葉でもある。例えば現在の首相や与党の人間に対して私は「死ねばいいのに」と気軽に口に出すが、目の前にいたとしたら流石に躊躇する。むしろ気軽に使うから許される言葉で、本気で使われるべきではないのかもしれない。 渡会は対話者を目の前にして「死ねばいいのに」とつぶやく。別に相手に対して呪詛の念があるわけではない。「そんなに今の人生が嫌だというなら死ねば?」という、気軽な気持ちで口に出された言葉だ。でも大抵の人は「嫌だ、死にたくはない」という。そういうものだろう。主体的に、能動的に死にたい人はそう多くない。 渡会もそう思っているから、簡単に「死ねばいいのに」と口に出す。けれど亜佐美は「死にたい」と言った。「殺して」ではない。 今の人生が幸せだという彼女は「死にたい」と言う。今の人生が嫌だという人たちは「死にたくない」と言う。なんだか矛盾している気がする。渡会が亜佐美の分からなさに途惑うように、読者も人の分からなさに途惑う。 「相手の気持ちになって考えなさい」などと簡単に言うが、相手が本当はどう思っているかなんてぜったいに分からない。分かった気になるだけだ。もしくは、そう決めつけるだけ。 渡会は事実を求めているのであって、真実にはさして興味がないんじゃないかと思った。真実は人の数だけある。亜佐美についてそれぞれが語ることは、作られた真実だ。人は主観によって、捻じ曲げて構築する。渡会は亜佐美について様々な人から話を聞くなかで、「それは違うんじゃねーの?」と厳しく突きつける。 渡会は鏡と先ほど言ったが、ただ反射しているわけではないのかもしれない。言うなればプリズムか。真実の数だけ事実が屈折して乱反射する。結果、ほんらいの亜佐美の姿が見えなくなる。それを渡会が集約していっている。私にはそのように見えた。 渡会が「君は人殺しだ」と突きつけられる最後、彼は安心したように目を伏せる。なぜなら、それは事実だからだ。何も屈折していない。誰かの歪んだ真実でもない。渡会はとても「まっとう」な人間だと思う。
  • Chiico
    Chiico
    @chiiiiico
    2026年7月5日
    一気読みした。
  • Chiico
    Chiico
    @chiiiiico
    2026年7月5日
    京極夏彦の小説を読むの何年ぶりだろう?1ページ目から目が離せない。一気読み必至。
  • ソ……
    ソ……
    @sato310c
    2026年7月5日
  • 公開初日に映画を観てきました。 色々と印象に残る作品でした。 まだ魍魎の匣の途中ではありますが、 購入しておいた原作を空き時間にちょこちょこ読み始めました。
  • あおい
    @aoi00055
    2026年7月1日
  • がむしず
    がむしず
    @1atwss
    2026年6月29日
  • Chiico
    Chiico
    @chiiiiico
    2026年6月21日
  • りるこ
    りるこ
    @Riruko
    2026年6月18日
    解説の辻村先生の「強制的な救済」という言葉がたいへんぴったり合う話だった。 人間の嫌な部分の煮凝りのような人物たちばかりであるけども、じゃあ自分はそうじゃないのかと自問すれば絶対にあるものでもあるから、他人を通して自分をずっと見据えているような心地でページを捲ってた。 アサミという人物何を考えて生きていたのか分からないままに終わったけれども、表紙を飾るのが裸体の菩薩なのは色々考えてしまう。 ケンヤの殺した動機に関しては分からん…と思いつつも、魍魎の匣にあった「魔がさした」が近いのかな。
  • りるこ
    りるこ
    @Riruko
    2026年6月12日
  • か誌子
    か誌子
    @nouZen
    2026年6月11日
    2026.7月ロードショウの報に触れ、そういえば読んでないかも? と。 発売当時、物理と電子と同時で話題になってたのがこれか。 標題の使い方がすばらしい。なるほど、そうくるか。 解説まで読んで、でもそういうの陰でも内心でも思う時、それは自分に向けられることがあるというのを認識した上で思うのではないだろうか。
  • 責められてるわけじゃないのに純粋な好奇心を向けられて徐々に調子を崩していく登場人物の心情につられるみたいにページを捲る手が早まっていく。勝手に感情移入して焦ってやんの。 人間の嫌な部分がたくさん詰まってる、自分にも少し思い当たる気持ちがあるから焦ったのかも。いやわからんけど。 百鬼夜行シリーズとか巷説百物語シリーズのように難しい言葉が出てこないからするする読めて感動すら覚える。 これ、過去に舞台でやってたよなあ、観たかったなあ…
  • ちゃ汰
    ちゃ汰
    @chata9539
    2026年6月4日
  • ヨネコ
    ヨネコ
    @miiibook
    2026年6月2日
    映画化で気になって。
    文庫版 死ねばいいのに
  • 本棚
    本棚
    @yuso
    2026年5月31日
  • 衝撃的なタイトルだが読み終えてみるとこのタイトルは相応しいと思う。
  • 鋏✁
    鋏✁
    @hasami_choki
    2026年5月15日
    初めての京極作品。比較的短いから読めますよ!と勧められ借りてみる。渡来健也が死んだ亜佐美のことを知るために、亜佐美と関係があった不倫相手の派遣先の上司、隣人、恋人のヤクザもどき、母親、そして警察に話を聞きに行く。とにかく健也は不愉快で不遜な態度で話を聞きに行くので、神経を逆なでされた話し手たちは激昂する。読んでるこっちもイライラしてくる。不遜さは鋭く相手の意表を突き、幼稚なというべきか、純朴なというべきか、鋭利な言葉で刺してくる。「死ねばいいのに」と。話が通じるようで通じない感じがとにかく不気味だった。
  • King D
    King D
    @king_d
    2026年5月2日
  • 暗闇の中をふらふらと歩いて行った先が崖だった、みたいな感覚になった… 私もまた、生に満足できずに執着している
  • 健康
    @kenkou_123
    2026年4月16日
    読んだ! 女のことが何もわからない状態から、主人公も固定しないのに、色んな人との対話形式だけで少しずつ女の輪郭をはっきりさせていくのがとても気持ちよかった。情報の出し方がすごく上手なんだと思う。そんなの可能なんだ!?みたいな。 登場人物たちを通して自分が見透かされているように感じて怖かったけど、それも面白さの一因かなと思う。 ただ、大学にいたときにこれ読んでたら自殺してたとは思うので、今読めてよかった。 最後まで読んだ読了感はあるのに、結局アサミのことは誰も知らなくて、私たちもわからなくて、そこがすごくモヤモヤする。不快感とかではなくて、いつまでもこの話が頭に残り続けている。 解説で辻村深月さんが言ってた「本書による強制的な救済」っていうのが全てだと思う。 面白かった!
  • えびたろう
    @shun116
    2026年4月16日
  • 健康
    @kenkou_123
    2026年4月16日
    男の言葉が自分に向けて言われてるみたいで苦しい。はやく続きを読みたいんだけど上記のような理由で残り4分の1くらいで止まってる。 でもとても面白いです。
  • 健康
    @kenkou_123
    2026年4月8日
  • 絹
    @kinu_002
    2026年4月5日
  • くまさん
    @bear-san
    2026年4月5日
  • mikitty
    @425123
    2026年3月23日
  • 詩歌
    詩歌
    @4ca_cos
    2026年3月15日
  • ひつじ
    ひつじ
    @threeps
    2026年2月12日
    コインランドリーで読んで、面白かったのでコインランドリーに通った
    文庫版 死ねばいいのに
  • りえこx
    りえこx
    @rierin716
    2026年1月6日
  • マシーン
    @sekih
    2025年12月30日
  • こうしろ
    @nishi0808
    2025年11月1日
  • 喜多倉
    喜多倉
    @kitakura473
    2025年10月2日
  • ふらい
    ふらい
    @fry_g73
    2025年9月13日
  • よしい
    よしい
    @Yoshe207
    2025年9月11日
    これまた多分10年以上積読だった本。例によってどうしてそんなに長いこと読まずにいたんだと後悔するぐらいおもしろくてページを捲る手が止まらず、ゆっくり読み進めるつもりがあっという間に読了してしまった。世間一般的な上辺や建前の言葉を、秒でぶっ壊して噛み砕いてシンプルに再定義してしまうやけにさっぱりした語り口の男が、ある目的のために複数の人物と対話してある意味彼らの「憑き物落とし」をしていくような物語。なんだけど、シンプルな定義に置き換えられたことによってかえって人間にとっての善とか悪とか幸とか不幸とかってつまり一体何なのかわからなくなってくるような感覚にさせられる。言葉で相手の深層心理を浮き彫りにさせていくという手法は共通してても、京極堂や巷説とは明らかに違う読み味がして、味付けの違う同じメニューの食べ比べみたいな楽しさもあった。
  • よしい
    よしい
    @Yoshe207
    2025年9月10日
  • タロウ
    @taro
    2025年5月11日
  • 離乳食
    離乳食
    @munimuni
    2025年4月2日
    「死ねばいいのにと言われて死ぬ奴はいない」みたいな話か〜と油断してたら最後とんでもないものを見て、最近なぜか思い出してはずっと風邪ひいてる、それにしても「死ね」じゃなくて「死ねばいいのに」って不思議な言葉だなと、辻村深月のあとがき読んで思ったり……
  • Cota
    Cota
    @Cota-CAT4rd
    2025年3月8日
  • luli
    luli
    @azoth-shark
    2025年3月6日
  • えも
    @lycoxxx
    2025年3月6日
  • kumi
    kumi
    @mokimokiwakiwaki
    2025年2月5日
    「みんな自分の話ばかりで被害者アサミのことを何も知らない、文句ばかりで動くこともしないなら、死ねばいいのに」 衝撃的な結末で読んでる途中に驚きの表情が隠せず…笑 今を幸せと思うか不幸と思うかは、自分次第なんだなと学んだ。 昨年の12月の分。2/5に読み終わった
  • 𓇌𓅱𓇌
    𓇌𓅱𓇌
    @dccxxiv___
    2025年1月28日
  • まお
    まお
    @mao_ssss
    2022年2月5日
    京極夏彦の文体を体験するためにとりあえず薄い本を…と思って手に取った1冊。若者ならではの話し方、態度がとてもリアルで驚いた。京極先生、おいくつですか……。ネタバレになるので詳しくは言えないけど、本当に死が迫ってきた瞬間、私は笑えなかった。寒気がする。
  • あぷろ
    あぷろ
    @APRO
    2016年12月20日
  • 上野L
    @Tas6_95gF
    1900年1月1日
  • 当時読むのを大変楽しみにしていた本。 とても面白く、1日で読み終えた。 しかし、寝る前にこの本のことを思い出して何故か猛烈に怖くなり、悪寒がした気がする。
  • わお
    わお
    @hon_ton
    1900年1月1日
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